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【完結】古代竜の生贄姫 ~虐待から溺愛に逆転した世界で幸せを知りました~  作者: 綾雅(りょうが)要らない悪役令嬢をよろしく
本編

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外伝1-2.白は特別だからピンク

「アデライダはピンクも似合うのよね。でもやっぱり白かな」


 お姉様がドレスの生地を持ってきた。ハンカチくらいの大きさで、顔写りを確認するとか。顔がこの布に写るとしたら怖いけど。お姉様が言うなら違う意味かも。


「ピンクがいい」


「リカラの意見は聞いてないの」


 ぴしゃんとお姉様に言われて、がっくり肩を落とすリカラの薄茶の頭を撫でる。今日は獅子じゃなくて、人の姿をしている。届かないから手を伸ばして背伸びしたら、リカラがしゃがんでくれた。何度も撫でてあげる。


「お姉様、ピンクがいい」


「そう? ならピンクにするわね」


 本当は何色でもいいの。だけど、白はお姉様の方が似合うと思う。髪も白と銀が混じった美しい色だし、肌も白くて綺麗。他の色の服も似合うけど、結婚式の白いドレスはもっと似合っていた。あれはお姉様だから。私は茶色の髪だし、きっと違う色の方がいい。


 にこにこしながらピンクの布を首筋や肩に当てて、お姉様は微笑んだ。嬉しくてぎゅっと抱き着く。その後ろから、リカラが「僕の嫁なのに」としがみ付いた。重い。


「ひどすぎるぅ」


 泣くリカラを振り返って、ちょっとだけ頭を撫でる。どうして床に座ってるのかな。私のお腹に腕を回して、ぎゅっとする姿はペキみたいだった。甘える時のペキに似てるね。困ったような嬉しいような、リカラは変な顔をした。


「ピンクで、花束は何色にしようかな。赤も可愛いけど、いろいろ混ぜたら素敵かも」


「うん」


 お姉様の結婚式には、私が花束を作った。白とピンク、黄色を入れた。代わりに、私の結婚式はお姉様が花束を作ってくれる約束なの。楽しみだな。私が作った花束は、ギータ陛下が魔法をかけて枯れないようにしたんだって。花瓶にずっと飾ってある。


 私がもらう花束も出来ないかな? ギータ陛下にたの……


「アデライダ、僕が魔法をかけるから」


「うん、お願い」


 リカラに出来るなら頼もう。最近、お返事を「はい」から「うん」へ変えた。何度も「うん」と言っては直す私を見て、お姉様もリカラも「うん」でいいと笑ったの。嫌な感じじゃなくて、無理しないでいいよと頭を撫でられた。


 ちゃんとお勉強したお姉様は「はい」と綺麗に答えるけど、私は「うん」を使う。真似したくて「はい」を覚えようとしたけど、最近は違ってもいいのかなと思い始めていた。だって、お姉様にはなれない。神様のお嫁さんで、綺麗で優しくて、何でも出来るんだよ。


「アデライダは僕の最高のお嫁さんだよ」


「ありがとう」


 ちょっと悲しそうにリカラがキスをくれた。お姉様にはなれないけど、お姉様の妹だから。リカラのお嫁さんになるんだから、私もいろいろ頑張ろうと思う。


「ドレス、楽しみにしててね。可愛くしてもらうから」


 にっこり笑うお姉様の後ろで、数人の女性が頷く。ドレスを作ってくれる人達に「お願いします」と挨拶をした。任せてと笑う女性は、奥様くらいの年齢の人達だ。この頃、神殿でお手伝いしてくれる人が増えた。


 私達やお姉様の部屋は、精霊が整える。でも神殿は広いから、外の掃除や生えてくる草を片付ける人が必要だった。手伝っていたけど、その仕事は別の人に任せる。私は別のお仕事をもらうの。お姉様の仕事のお手伝いよ。


 今日も一緒に街を歩いて、困っている人の話を聞く仕事をする予定だ。お姉様と歩くのは好き。お仕事に行くリカラに手を振って、お姉様と繋ぐ。神殿の外は今日も晴れて、とても気持ちが良かった。

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