表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
二(かんいち)爺ちゃん、異世界へ!(仮)  作者: ぷりぷり星人
いざ! ダンジョンへ! 2
515/520

入ったときよりのぉ (そろそろ帰りたいカンイチさん)


 ……


 「またでたぞぉ! 青トゥローだ! 武器持ち! 棍棒持ちだぁ!」

 ダンジョンにミスリールの警戒の声が。このチームの中ではアールカエフの次に夜目が効く。

 青トゥロー。通路の角からのぞく、醜悪な巨人。

 

 「うぉ? またでたのか! ずいぶんと多いな! で?」

 と、ジップ

 「よぉし! 棍棒付きなら俺がいこう!」

 腰からトンファーを引き抜くガハルト

 「オレがいく! 父ちゃん、譲れ! 引っ込んでろ! ドロップが出ない!」

 こちらも、金属製のトンファーを構えるサディカ

 「最初、棍棒でたであろう!」

 「最初だけだろう! それ以降はゼロじゃん!」

 「ぬ、ぬぅ!」

 「オレもいこうか! 削ってアーバレストの銃床にしよう! このずしりとした木材。きっと命中精度もあがるぞ!」

 と、大きなアーバレストを構えるミスリール

 「おうおう、皆、元気だな! おっさんには羨ましいわ。なぁ、アトス」

 と、同僚に話をふるジップだが、

 「……俺がいこう! ジップ爺様はカンイチと茶でも一服してるといい」

 「はぁ! そう年も変わらんだろうよ! おい! 言われてるぞ、若造のカンイチ!」

 「おぅん? 茶にするかの? ジップさん」

 「い、いや、茶はいいわ……。俺もまだ若い! よし! 行くぞ! クマ、手伝ってくれ!」

 ”ぅおぉん?”

 ……


 「うむうむ。木材も質でニ種類あるようだの、比重の違いか」

 10本のドロップした棍棒をずらり並べ、”コンコン” ”コンコン”と小さな金槌で叩いて回るダイインドゥ。大きさ、形は同じでも、重さが違うもので二種類確認できた

 「ふむふむ。加工は可能みたいだね、親父。乾燥も済んでるし」

 小さなナイフで表面を軽く削るミスリール。

 「新作のトンファーをこさえるか。うむうむ、目が詰まったいい木材だな」

 「おう! そいつは楽しみだな!」

 「だな! 父ちゃん! よし! 手合わせしようぜ!」

 「おう!」

 と、野営地で ”かん!” ”かん!” とトンファーを打ち鳴らすガハルト親子。

 「うるさいわい! さっさと仮眠をとらんか!」

 と、激おこのカンイチ爺さん。

 「お、おぅ……。すまん」

 「ごめんなさい!」

 カンイチの一喝に怯み、すごすごと寝床に戻るガハルト親子 

 「ふん! 困ったもんじゃ。親方もゆっくり休んでくれ」

 「おぅん? ワシは問題ないぞ。全然大丈夫だわい。戦闘もないしの。体がなまっていかんわい」

 「であれば、親方も混ざればよかろうによ」

 「はっはっはっはっは。ワシが参加すりゃ、ガハルト殿が拗ねるでなぁ。ワシは”採掘”に集中じゃ! これども楽しんでるで」

 「おう。……本当に困った連中じゃなぁ。わしは寝るでな。なんかあったら呼んでおくれ、ミスリール」

 「おう! 師匠! 任せろ!」

 ……


 「ガハルトの奴はハッスルしてるが、実入りは少ないなぁ、カンイチよ」

 「ま、良かろうさ。金子も大事じゃが楽しむ権利は皆にあるでなぁ」

 そういうと青トゥローに剣を叩きつけるガハルトに目を向ける、カンイチとジップ

 「んお? 採掘の方は順調だぞい。ええ鉱石も結構でているぞ。金子もきたいできようさ」

 ホクホク顔のダイインドゥ。

 「ああ、師匠、ミスリルも結構でてるし。武器もこさえられそうだしな。宝石類も出始めたしね」

 「カンイチさん、珍しい薬草のシンテンクサ、ハクシュシソウ、シカンカカソウ。俺も見るのは初めてですよ~~。アール様にいいお土産ができましたよ!」

 「おうおう、すまないのイザーク君。きっとアールも喜んでくれると思う。ありがとう」

 「いえいえ、俺もアール様に喜んでもらいたいもの」 

 自然と頭が下がる。胸がじわりと熱くなるカンイチだった

 ……


 「それで、いつまでダンジョンにおるのだ? ガハルトよ」

 ただいま地下54階。地図を描きながらというのもあるが、青トゥローの数も多く、1フロアあたり、一週間を要している。

 「ん? 飽きたか? カンイチ?」

 「(ダンジョンに)入ったときよりのぉ……」

 と、にべもなく応えるカンイチ

 「……おい」

 他のメンバーからはクスクスと笑いが起こる

 

 「もうしばらくはよかろう。ますます黒字だぞぉ、カンイチよ」

 と、ガハルト。

 「ぬぅ……」

 黒字と聞いて文句が言えなくなるカンイチ。

 そのやり取りを見てクスクス笑うミスリールとイザーク

 「うむ、採掘品もだんだんと良いものが出てきてるでな。うんと収入も上がろうよ」

 「親方がそういうのならばのぉ。が、キリがないで55階まででええか?」

 「そうじゃな。それでよかろう。のぉ」

 と、ガハルトに話を振るダイインドゥ

 「そうだな……」

 渋々応えるガハルト

 「そろそろよかろうガハルト。次の機会にとっておけばよかろうよ」

 「ううむ」

 「いい頃合いだとおもいますよ。アール様もきっとカンイチさんを待ってますしね」

 と、イザーク

 「うむ!」

 と、大きく頷く、カンイチ。もう帰りたくて仕方がない

 「ジップさんはいいのか? 待ってる人がいるだろう?」

 という、サディカの問に

 「ああん? アイリかぁ? んなの、清々してアールカエフ様と伸び伸びと遊んでるだろうさ」

 「さびしいな……ジップさん」

 「ですね……」

 と、同情の目を向けるサディカと、イザーク

 「ま、そんなもんだって。なぁ、カンイチ!」

 「カンイチさんはいつもラブラブですよ~~。妬けちゃうくらいに! 迷惑なくらいに!」

 「ぅぬ! そ、そんなことはなかろう、イザーク君!」

 帝国男子たるカンイチには少々、いや、かなり恥ずかしい

 「そりゃぁ、羨ましいな! おい!」 

 「ま、まぁ、それは置いておいて、ほれ、攻略を開始しようかい!」

 照れ隠しに、普段ではしない、誰よりも速く、先頭を切りダンジョン暗闇に向かい歩いていくカンイチだった

 ……

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ