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二(かんいち)爺ちゃん、異世界へ!(仮)  作者: ぷりぷり星人
いざ! ダンジョンへ! 2
511/520

ンキィィーーーー! (ネズミ男戦)


 ……


 一方、

 ミスリールの前にはいつの間にやらジップ。その姿を見てネズミ男は急制動


 「おっと! こっちは通行止めだ。ま、俺が止めずとも、嬢ちゃんのハンマの一撃で頭カチ割られたようだがなぁ~~」

 ニヤリと笑うジップ。ゆっくりと矢を引き絞るようにバスターソードの切っ先を鼠男に向ける。その切っ先は震えることもなくビタリと固定される。

 

 「キィィーー!」

 ジップの構え、己を追う切っ先を見て、足を踏ん張り金切り声を上げるネズミ男。

 ジップは構わず一歩、二歩と前に出る

 「は? なんだ、なんだ。自分の思うようにならなくて癇癪かんしゃく起こしてるのかコイツ? 笑える! ――ぜ!」


 と、同時に、ゆっくり進めていた歩を神速の踏み込みへと変える。”スピード”のネズミ男のお株を奪う速さだ。


 「キ!」

 緩からの急、その速さに目をむくネズミ男。

 一息に間合いに踏み込み、突き出されたバスターソードの切っ先をかろうじてクロスした二本のナイフで軌道を変える。も、胸を狙って突きはネズミ男の右肩を大きくえぐる。


 「ンキィィーーーー!」


 「ん? 痛いのか?」

 剣を引き戻し、


 「ふん! ふん! ふん! ふん!」

 繰り出される素早い連突き。バスターソードの重みなど一切気にする様子もなく。鎧のないむき出しの箇所に次々と切り傷を刻んでいく。その傷は浅いもの。”血液”をもった相手には有効な技だ。が、ダンジョンの魔物にははたして

 

 「キィ!」

 浅い傷ならばと飛びかかろうとした時に、


 ”ずぐぅい!”

 「キ?!」


 「アホ。連撃はフェイクだ、フェイク。ダンジョンの魔物にも通じるんだなぁ」

 鳩尾の、皮鎧の隙間から背まで一息に貫かれるネズミ男。


 焦点のあっていない、赤い2つの目が、我に返ったようにジップを睨みつける。貫通している剣も構わずに二本のナイフを突き出してくる。


 「おっと。腹に刺さってるんだぞ。ナイフなんぞ届かせるか」


 ジップは剣を左右に振り動かし、強引にネズミ男の体の向きを変える。左右に振られ、鼠男の前に進もうとする力も加わり、腹は大きく裂かれ、臓物がこぼれ落ちる。生命に重要な器官を傷つけたか、力が抜けその場に膝をつくネズミ男、


 「キ……」


 「ま、よくやったさ」


 ゆっくりと引き抜いたバスターソードを払うように振る。

 同時にネズミ男も消えていく……

 ……

 

 ……

 場面がかわり

 アピアの周りにはクマたちが守るように陣取る。


 ”ぐるるるるぅぅぅ……”

 低い唸り声、身を低くし、いつでも飛びかかれる体勢のクマたちを前に足を止めるネズミ男。

 が、その前に進み出る一人の漢

 「貴様の相手は俺が努めよう!」

 言わずもがなガハルトだ。その両手のトンファーを挑発するようにくるりくるりと回す。


 「キキ……」

 その赤い目はアピアを追うも、周りをクマたちに囲まれ、眼前には虎人の大男、ガハルトが立ち塞がる


 「ふぅん。ズル賢いというか……。そもそも俺を抜けると思ってるところが気に食わんな!」

 

 「キィィィィィ!」

 諦めたかアピアを追っていた目をガハルトを固定する。飛びかかるネズミ男

 ネズミ男のナイフの突きをガハルトがトンファーで叩き流す。超至近距離での攻防。次々と突き出される相手のナイフの尽くをトンファーで弾く。受けるでなく攻撃を当て相殺するのだ。

 

 ”カン!” ”キン!” ”カカカン!” ”キンカカァン!”


 金属同士をぶつけ合う甲高い音が試練の間にこだまする

 

 「ふふん! 思ったよりも遅いな。そして軽い。この程度、片腕だけで十分だな」

 と、言うや、左手一本でネズミ男の二本のナイフをさばいていく


 「ン、キィィィィィーーーーイ!」

 「ほらほら、落ち着け。短気は良いことないぞ」


 ニヤリ、と笑い挑発するガハルト。その左手のトンファーは正確に鼠男のナイフを弾く


 『もうよかろう。ガハルトよ。大してお前の足しにはならぬだろう?』

 「そうですねフジ様。ふん!」


 二本のナイフを弾き、鼠男の眼前でトンファーをくるり。そのまま、突き出た鼻頭をしたたかに打ちつける


 「キピィ!?」

 ”めしゃり”、と潰れた鼻。赤黒い液体を撒き散らしながらその場に叩きつけられる


 『どれ。あとはこちらで”魔素”はいただこう!』

 そのフジの宣言で一歩退くガハルト。代わりにシロが駆け出し、四つん這いになっている鼠男の首に喰らいつく


 「キヒィ!!!」


 そのまま、まるで人形のようにブンブンと振り回されるネズミ男、シロの周りを振り子のように4~5回も往復したか。徐々に霞のようになり口腔に吸い込まれてく


 ……


 「流石というか……あっという間ですね……」

 イザークのつぶやきにコクコクと頷くアピア

 「もう終わりかぁ。オレも新しい敵、出たかったなぁ!」

 と、こちらは終始、トンファーを振り回していたサディカ

 「オレはドロップ探そうっと!」

 と、ミスリールが戦場跡へと

 「あ、俺も手伝いますよ」


 「ふ~~ん。変わったカネだなぁ、なぁ、親父」

 「ふむ……」

 と、ネズミ男の持っていたナイフを吟味中のドワーフ親子。都合、3本。カンイチの相手からは二本、ジップの相手からは一本。ガハルト? シロが食ったこともありゼロだ。そうでなくとも落としたかどうか……


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