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二(かんいち)爺ちゃん、異世界へ!(仮)  作者: ぷりぷり星人
いざ! ダンジョンへ! 2
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ま、楽勝だな! (試練の間で)

 ……


 10階の試練の間

 ”ギギギィィィ……” ”ガコォン!”


 「くっくっく。ここからがダンジョンだな! 試練、越えるぞ! アトス!」

 「……おう! 無様な姿、見せられぬ!」

 ジップとアトス気合に応えるように試練の間にある石柱が輝き、審査官の魔物を吐き出す。


 「ゲギョ!」 

 「ゲギョォ!」

 「ギョ!」

 「ギョギョ!」

 ……


 次々に現れる青ゴブリン。その数、15匹。

 各々手にはナイフを握り、内、4匹は背に弓を背負っている

 さいごに一回り大きな青ゴブリンが現れる。得物はショートソード。

 

 「ゴブゥ! ゴブ、ゲッキョーー!」


 リーダの叫びで展開する青ゴブリンたち。弓を背負っていた個体は一歩下がり、ナイフから弓にと持ち替える


 「お、おいおい。こいつは青ゴブリンかぁ。初めてみたわ」

 「……そのようだな」

 ゆっくりと一歩を踏み出しながら、背負っていた、大きく湾曲した刃を持ったバトルアクスを手に取るアトス。

 「しかも、18匹かよ! ぜんぜん違うじゃねぇか! おい!」

 と、口調は焦ってるように聞こえるか、その目はリーダー格を睨みつけ、その一挙手一投足を逃さないようにゆっくりと自慢のバスターソードを鞘より引き抜くジップ

 

 「はっはっは! どうだ? 手助けはいるか、ジップよ?」

 とのガハルトの問に、

 「いらんわ! あの野郎ぉ! よぉし、アトス! 俺が弓背負ってるのかたすわ」

 「……うむ!」


 「ゴブゥ、ゲギョ!」

 

 リーダーの命令か。一斉に放たれる矢。その内の二本はまっすぐ、クマに向かう。ゴブリンたちからすればこの部屋にいるもの全てが試練の対象だ。

 難なく矢をはたき落とすクマ。


 「おっと! 後ろも狙われてるようだな。ガハルトの奴なら放置だが、少し急ぐか」


 ぐん! 腰を落とし足を肩幅に。広げた左手のひらを前に突き出し、剣を持つ右手を弓を引くように構えるジップ。大きなバスターソードの切っ先はまっすぐリーダー格のゴブリンに向けられる

 

 「迅雷!」

 

 そのまま、青ゴブリンの間をものすごいい速さで駆け抜ける! わきを抜けられたゴブリンの首のことごとくが刎ねられ宙に。その数5つ


 そのまま、弓持ち4匹の首を刎ね、リーダー個体に肉薄 


 ――ぬ! ”スキル”というやつかの

 その動きを一瞬も見逃さぬように、目を見開き、ジップの軌道を追うカンイチ。


 「ギギョォ!」


 盾にするように己の首の前にショートソードをかざすリーダー個体。

 ”がきぃぃん!”

 ジップの必殺の一撃をなんとか止めたリーダー個体。その口が大きな孤を描き笑う

 

 「ゴブゴブッフッフ…… ! ギョ!」


 ”きゅりりりりぃぃん!”


 が、ジップは止まらず、そのままリーダー個体のショートソードの刃の上をバスターソードが走る。


 「ギョォ!」

 

 ”キィィィン!”


 バスターソードの刃は徐々にショートソードを侵食、そして甲高い音とともに半ばから斬りとばす。リーダー個体の首といっしょに


 「ほう……。面白い技だ」 

 と、腕を組んで観戦していたガハルトが唸る

 「あの剣、よっぽど良い金(属)でできとるようだな」

 と、ダイインドゥ

 「は、速い!」

 とはイザークだ


 「……ふん!」

 「グゲェ!」

 

 アトスの方は実直に。一体一体確実に戦斧を青ゴブリンの肩口に落としていく。そのまま胸部まで切り裂かれ青ゴブリンは靄とともに消えていく


 「まったく危なげないな。……つまらん」

 と、腕を組み戦場を睥睨するガハルト

 「そ、そりゃそうでしょ! ガハルトさん! ジップさんだって有名な”金”の冒険者なんだしぃ!」

 「温い依頼ばかりで鈍ってると思っていたがな」

 「……いいんです? そんなこと言って~~。ジップさんたちも修業に加わったらますますガハルトさんの”獲物”が減りますよ?」

 「……むむ。それは困るな」


 「そらよ!」

 「ゲビィ!」

 最後の一体がジップに首を飛ばされる。


 「ま、楽勝だな! ん? ナイフ、ドロップするんだな」

 所々に転がっているナイフ。その内の一本を拾い上げるジップ

 「うむ、それらはワシの方で預かろう。鋳潰して武器をこさえてやるわい」

 と、ドロップ品回収に動くドワーフ親子

 「それは楽しみだな。うん?」

 

 再び石柱が輝く。

 

 「ゲッキョ!」

 「ゲヒィーーィ!」

 「ゲㇶヒィ!」 「ゲッホォーー!」


 続々とでてくる青ゴブリン軍団。その数20はいようか。

 「おいおい……」



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