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二(かんいち)爺ちゃん、異世界へ!(仮)  作者: ぷりぷり星人
いざ! ダンジョンへ! 2
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ずんずんお腹へったかも? (昼食に)


 ……


 朝早くからの来客。

 その客はフィヤマでカンイチたちが世話になったジップだった。

 依頼を熟しながら、この地まで至ったという。そう、ダンジョンに入るために

 が、メンバーの二人、女性のアイリーンと優男のガルウィンはダンジョンには潜らないという。

 

 「うん? じゃぁ、アイリーン君とガルウィン君を僕の護衛に雇おう! そうすればカンイチも安心だろう? 僕もダンジョン潜らなくていいし?」

 「うん? 護衛? アールカエフ様の? 潜らない?」

 と、首を傾げるジップ。

 「それならオレも潜らなくていいな……」

 と、ディアンがボソリ。それを聞いてミスリールが肩を竦める。酒か……と。

 

 「いや、アールよ、わざわざジップさんたちをわしらの危険に巻き込むっていうのものぉ」

 「僕のチームに入るっていうのだったら、もう巻き込まれてるようなもんだろう? それにファロフィアナ君の独断っぽいしね。帝国は動かない。なら問題ないでしょ! たぶん?」

 「さっきのエルフ殿か? ん? 待てよ……。……。ファロフィアナって……帝国のハイエルフの?」

 と驚きの表情を見せるジップ。

 ファロフィアナも軍事バランスの描かれた地図に名を載せるハイエルフだ

 「そうそう。どうにも僕を目の敵にしててね。全く心当たりはないのだけれども。で、二人いた金髪、銀髪のエルフは彼女の手下さ。一応、監視という名目で僕たちにひっついているよ。ま、ファロフィアナ君程度なら何人居ても僕は遅れは取らないさ!」

 「なるほどなぁ。そりゃ、帝国だって関心あるわなぁ。アールカエフ様にフジ殿だものなぁ。でも、潜らなくていいのです? アールカエフ様」

 「ん? いいの、いいの。どうせ潜っても僕、寝てるだけだし? 役立たずだし?」

 「そ、そうなんで?」

 「ま、いろいろと事情もあるのよ。ウチに入るのならその辺も考えてね!」

 「そうだな……。逆にアイリーンたちもアールカエフ様の庇護に入るってことか。俺も安心できるな……。こちらにも理のある良い話だと思うな」

 「ジップ君たちが加わるのだったら宿舎、もう一つ……。それとも街中に家買って引っ越す? クランハウスみたいな?」

 「そうさなぁ。そこら辺もダリオンさんと打ち合わせせにゃぁならんじゃろうさ」

 「ま、話し合ってみてよ? 僕はどっちでも良いしぃ?」

 「はい、アールカエフ様。で、ガハルト、ダンジョンの様子はどんな塩梅だ?」

 「うむ。我らが潜ったのは……」


 その後もお茶を楽しみながら情報交換。

 ダンジョンの様子、周辺の様子、湿原の様子、そしてオーサガ王太子の騒動についても。

 

 「ほ~~ん。大活躍だなぁ。メヌーケイ国の王太子様かぁ。それだけの伝手がありゃ、畑くらいいくらでももらえるだろうに? もう、それでいいんじゃね? カンイチよ」

 「そうなのよ~~。僕もそれでいいと思ってるのだけど? なにかカンイチのこだわりがあるみたいな? 寒いと菜っ葉が作れないんだって?」

 やれやれとアールカエフ。

 「菜っ葉かぁ。寒いとできないのか?」

 「さぁ? そこのところどうなのさ? カンイチ?」

 「そ、そりゃぁ、温かいほうが色んな種類の野菜が取れようさ」

 「と、こんな具合よ? ジップ君。ま、彼方此方旅行するのはいいことだし? カンイチの好きにさせるさ」

 「さすがアールカエフ様。いい奥さんやっておられますね」

 「だろう! はっはっは! 聞いた? 聞いた? カンイチぃ!」

 「お、おう。良かったのぉ、アールよ」

 「よっし! そろそろレストラン行く? お腹減ったかも?」

 「まだ早かろうよ……」

 「そう? ……ずんずんお腹へったかも?」

 「しょうがないのぉ、歓迎会は別にしてアイリーンさんやアトス殿と連絡はつくかのぉ?」

 「どうだかなぁ~~。宿に顔出してみるわ。アトスはいると思うがなぁ」

 「お昼だ! お昼! レストランにゴーー!」 

 ……


 ジップを仲間に加え街に繰り出す。もちろんフジも一緒だ。

 途中、ジップのチームが滞在している宿屋に寄る。さすが上位冒険者のチームだ。高給な部類の宿屋だ

 「で、なんでお前さんはいるんだよ……ガルウィン」

 部屋には優男一人。そう、性格に少々難はあるが絶技を持った細剣使い。ガルウィンだ。ジップをチラと見て口を開く

 「居たらなにか問題でも? うん? こ、これはアールカエフ様、ご機嫌いかがでしょうか」

 ジップの後ろから、興味津々で部屋を覗き込むアールカエフと目が合う。すぐさまソファから立ち上がり、身を正し深く腰を折るガルウィン。その姿も美しい

 「ご機嫌? 大変よろしいですよ。ガルウィン君! お留守番?」

 「ちょうど『冒険者ギルド』から戻ったところですよ。アールカエフ様がいらっしゃるということはこの後は食事でしょうか! これは楽しみですねぇ!」

 「そうなんだけど? いや、なんでご飯? 少々納得がいかないのですが。ガルウィン君!」

 と、むくれるアールカエフ

 「それで、ガルウィン、アトスとアイリーンはどこに?」

 「アイリーンは自室では? アトスは武器の整備にと出かけていきましたよ」

 「なら、近場の整備屋だな。ちとアイリーン呼んできますね」

 ……


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