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二(かんいち)爺ちゃん、異世界へ!(仮)  作者: ぷりぷり星人
いざ! ダンジョンへ! 2
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採掘♪ さいくつ~~♪ (


 ……


 「ぅうん? もう少し寝てればよかろうに、イザーク君」

 ちょうど朝食の準備の時間か、早くから起きてきたイザーク

 「は、ははは。習慣といいますか……目が覚めちゃって。手伝いますよ」

 「そうかの。本当に真面目な漢じゃな」

 「イザーク、飯はオレたちが準備するからまだ寝てろよ」

 「おう! 寝られそうならね」

 と、厨房に立つディアン、ミスリール親子。

 「じゃぁ、お言葉に甘えて……。本当に生き延びた……んですね、俺たち」

 「おそらく……の」

 ……


 『うむぅ……。今日もゴーレム一匹おらぬな』 

 と、ぐるり、41階を回ってきたフジ率いる従魔隊。昼食前に帰還

 「魔物一匹おらんと。のぉ、フジよダンジョンの中の魔物は少しずつ湧いてくるのかの?」

 『さてな。昼飯後は我らが見張りに立とう。番の者も寝るといい』

 「そりゃぁ、助かる。明日には撤退が開始できよう」

 ……


 「”溢れ”かぁ。コウモリ男の魔物が溜まってから文字どおり溢れるのかな? それともダンジョンの魔物が皆、あのコウモリ男に変わってダンジョンから溢れるのかな?」

 と、肉にかぶりつきながらサディカがつぶやく

 「うん? 面白い考察だなぁ、それ! サディカ君! それなら、この階に何もいないのは頷けるね。だとするとチト厄介だな……」

 こちらも肉を頬張りながらの肉食エルフ。厄介と眉を寄せる

 「うん? アール様、それは?」

 と、こっちも肉塊をがふり。ガハルト

 「ん? 脳筋君にもわかり易く説明をしてしんぜよう! ここから上の魔物も皆、例のコウモリ男に変身してるかもしれん――ということさ。低層階はオオネズミもすぐに狩られちゃうから大丈夫だけれども」

 「ええ? じゃあ、チスイトリも?」

 と、声を上げるのはイザーク。低層階の難敵の一つ。群れで行動し、人を襲う

 「う~~ん。あれはどうかなぁ? 一羽一羽がコウモリ男に変わったら大変だねぇ。大きさ、そのままだったら大丈夫だろうけども? 地上は無事か? リンドウとキキョウ、無事だといいけど」

 「う、うぅむ……そういうことか」

 と、唸るのはカンイチ。

 「でも、それじゃ少なくないですか? アール様? ここ、何階あるかわからないけど」

 「うむ? イザーク君の言いたいこともわかる。が、ここでもけっこうな数、やっつけたろ? あと、フジ殿の遊軍の討伐数もわからんし? きっと恐ろしいほどの数、狩ってるんじゃない?」

 「あ、そうか……。フジ様たち出っぱなしでしたものね」

 「魔物がいない……。それじゃぁ、一気に下までいけそうですね!」

 「甘い、甘い。サディカ君! 下に行けば敵は強いし? いきなり湧いて囲まれたら? それに”試練の間”もあるしね。そうそう上手くはいかないよ?」

 と、アールカエフ。そして腕を組んで考えていたカンイチが語りだす

 「のぉ、サディカさん、親方。この街の守りは実際のところはどうかの。ここから上のや、わしらをすり抜けて行ったのもいよう? ダンジョンの入口からシロアリの羽虫のようにわらわら湧いて出るのじゃろ?」

 「う~~ん。”しろあり”はなんだか知らないけど……白い蟻? で、コウモリ男自体はそんなに硬くないし。備えの弓と大弓でなんとかなるんじゃないかな? ねぇ、親方?」

 と、サディカ

 「うむ。よっぽどのヘボの射手でなきゃの。アカジン殿らの軍で当たるのじゃろ。まぁ、問題あるまいよ」

 「そうか……それならええがの」

 ホッと、一息つくカンイチ

 「それに、カンイチさん。ここも冒険者の街だぜ! そうやすやすとやられはしないさ!」

 と、誇らしげに胸を張るサディカ

 「そうかの? ワシも冒険者の町をそれなりに見てきたがの。のぉ、イザーク君」

 「え? は、ははは……。かも?」

 「ふっ……」

 苦笑するはイザークとガハルト。どの街も指導者のせいか”溢れ”に対しては逃げ腰だった。その肝心の『冒険者』たちも逃げ出す始末だ

 「うん?」

 首を傾げるサディカ

 「はっはっは。駐留しいている帝国軍もおるし、頑強の壁もある。大丈夫じゃろうよ。カンイチよ」

 「うむ……」

 「ところでカンイチさん、”しろあり”ってなんです? アリです?」

 「うん? 興味あるのかいな? イザーク君。こっちにいるか知らんが……」

 と、なぜかダンジョンの中でシロアリの説明をすることになったカンイチだった

 ……


 「じゃぁ、お願いしますぞ。フジ様」

 『うむ。任せよ』

 と、陣地をでていく、親方とミスリール。フジとハナもいっしょだ。

 「親方、せっかくじゃし、ゆっくりすればよかろうに?」

 「はっはっは。ワシらはどうということがないで。もう十分に休んだわい」

 「夕食の準備までには戻るよ~~! 師匠! いってきま~~す」

 どうやら、フジを護衛に採掘にご出勤のようだ。ダイインドゥは重量があるから徒歩で。

 「オレも行こうっと!」

 と、サディカもついていくようだ。

 「ほんに、皆、元気じゃなぁ」

 「採掘♪ 採掘♪ さいくつ~~♪ 採掘ポイント発見は任せたぞ~~♪ サディカ~~ちゃ~~ん♪」

 鼻歌交じりに出ていくミスリール。採掘ができるとご機嫌だ

 「ミスリールさん、随分と上機嫌ですね~~」

 「そりゃ、採掘だもの! 採掘ポイント探索は任せたよ! サディカ!」

 「ええ、お任せあれ!」

 「ま、地図があるがな」

 わいわいと行ってしまった。

 「本当に元気だのぉ」

 ……

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