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二(かんいち)爺ちゃん、異世界へ!(仮)  作者: ぷりぷり星人
外国へ!
278/520

 ”もぉ~~~~ん” (暖房の魔道具)

 …… 


 草原にそびえる怪しい6つの機械の山。見知ったものには懐かしいものかもしれない。気温が下がってきたこともあり、暖をとるための魔道具の試作品を探して

 

 「うん? あった! あった! こいつだ! どれ……慎重に……お? おお!?」

 

 ”がんがらがらがらがらがらがしゃぁん!”

 

 その中程から目的の試作品を引っこ抜くという、ガラクタ・ジェンガ。敢行したが失敗したらしい

 

 「何やっとるんじゃ……アールよ」

 ”がらがらがらり……”

 崩れたガラクタからアールカエフを発掘するカンイチ。

 カンイチの方も、少々くたびれ顔だ。まぁ、イから始まってホで発見に至った。早い方だろう。

 その間に『これ、近いうち使うかも?』『あ! ここに在ったんだ!』と、選抜組なる新たな山が一つ追加されたが。

 

 発掘されたのは直径30cm、高さ50cmほどの円筒の魔道具。その背面を開けてゴソゴソ作業を始めるアールカエフ。彼女の”収納”から以前、フジからもたらされた魔石の一つが現れる。

 

 「……こいつに”魔石”をはめてと! 魔力入れてぇの? ……。回路は問題無しと? スイッチ 「おい。肝心なところが疑問形じゃぞ? アールよ?」 ……細かいなぁ。カンイチは。勢いも大事だよ? ぃよぉし! 問題無し! スイッチオ~~ン!」 

 

 ”もぉ~~~~~~~~~~ん……”

 

 微かな振動と共に正面に空いた穴から温風を噴き出す装置。

 

 「だ、大丈夫かの? ア、アールよ?」

 ”カタカタカタカタ……”

 と、震える装置に気が気でない。このまま爆発しないかと。

 

 「うん? カンイチから貰った大きな魔石だし? 問題ないだろう! ほら! 温かくなってきたぞ! ……。少々暑い? ……こりゃぁ、出力を絞った方がいいな。干物になっちゃうね」

 「うんむ? じゃぁ、幌馬車の改造をせようか。防寒対策で幌布も二重にしようかの。どのみち、服やらも【スメルト】で仕入れないとのぉ。これからどんどん寒くなるじゃろうて」

 と、様子を見ていたダイの親方。この魔道具は親方に託され馬車に設置される

 「親方、ダンジョンの中も寒いのかの?」

 「ワシが入ったところは普通じゃったな。ダンジョン都市の『アロークゴナ』やら、『アモヒーゴナ』の町は結界だか、ダンジョンのお陰だかで幾分温かいぞい」

 「ほほぉう。面白いのぉ」

 ……

 「戻りましたぁ~~」

 クマ達との散歩を兼ねた採集を終え戻ってきたイザーク達。クマも満足いくまで駆けられたようだ。

 「おう! イザーク君。どうじゃった?」

 「ええ。サヴァ辺りじゃあまり見ない薬草も。環境の違いでしょうか。この辺りはあまり人も入っていないようですね。どんどん寒くなれば蛇も居なくなるのでしょうか?」

 蛇の料理人たるイザーク君にとって食材の蛇がいなくなるのは少々寂しい。

 「かもしれんのぉ。ま、茶飲め」

 「いただきます。この辺りでも採集していきます?」

 「まったく情報も無いでの……。とりあえず【スメルト】に入ってしまおう。イザーク。それからでも遅くはなかろう?」

 「そうですね! 親方!」

 ……

 

 野営をしながら【剣の山脈】との境界の街道を通り町を目指す。

 この道は主に冒険者の通る道とされ、あまり商人のような馬車は見かけない。その冒険者の収穫物を取り扱う商人の馬車は除くが。

 普通の商人達は内陸の街道を使う。この国は帝国の玄関口、通商に力を入れており、自国のワインやカブジリカのら穀物、アマナシャーゴの産出品等々、上りも下りも交通量は多い。商人でも安全に通行できる街道を整備している。

 この内陸の街道は極力一直線。林等の遮蔽物も無く、盗賊の潜む場所、隠れ家になるようなものはない。軍の騎馬隊が巡回している力の入れようだ。

 しかも一定の速さで行けば、夜になる頃には町やら村、開けた野営場に到着することができる。日本の高速道路のPAパーキングエリアSAサービスエリアのようなものか。

 そういった宿場町で落とされる金も少なくない。

 

 一方、カンイチが通る【剣の山脈】の縁を通る街道も軍の騎兵はいなくても、その多くは肉体が資本の冒険者達だ。比較的安全は担保されている。盗賊たちだって死にたくはあるまい。【剣の山脈】の裾野。魔物の出現例も多く油断はできないが。

 ……

 

 野営の地に到着。宿舎馬車を出し【剣の山脈】のほうに鉄板で補強した面を向け”コ”の字に並べる

 そして、中央で焚き火。暫し、団欒の時

 

 「う~ん。少し腰を落ち着かせて、暖房の魔道具作りたいなぁ。魔石は足りるけど」

 「そうさなぁ。北に向かえばどんどん寒くなろう?」

 「まぁ、僕はカンイチと一緒に寝るから寒くないけどぉ♡」

 カンイチの肩に寄り掛かるアールカエフ

 「お熱いですね!」

 「いいだろう! イザック君!」

 『む? 寒いのか? であれば我が一緒に寝てやろう。イザークよ?』

 カンイチに首回りをモフられていたフジが顔を上げる

 「い、いえ……」

 「フジらは寒く無かろう……」

 『うむ。小屋にも寝袋もあるしな。が、雪が多く降るようなら馬車に入れてくれ』

 「うむ。リツやらハクの合羽もほしいの。水弾く素材の」

 「水弾く素材なら、カエルの革? カエルいるかわからないけど……。ここら辺りは、ほかの水辺の生物の革でしょうか?」

 と、イザーク。

 「その辺りも町に行ってからじゃな。うん? それよか雪除けの大きなテントの方がええかのぉ。どうじゃ? 親方?」

 「うん? 馬は問題なかろうが? 自然の野山で生きてるのだぞ? カンイチよ」

 「ま、そうだがの。身体を冷やすのもどうかと思っての」

 「問題なかろうよ。アール殿、魔導具の外側ならワシの方でこさえるで絵描いておくれ。今更、幌馬車のバラす訳にもいくまいよ」

 「そうだね! 親方にお願いするよ! 回路と魔石は僕じゃないとね!」

 「うむ。アールには是非とも爆発しないものをこさえてもらわんとの」

 「まだ言うかぁ! カンイチぃ!」

 ……

 

 「うん? ……【スメルト】の町は内陸に向かうとなっておるのぉ」

 分岐点に設置された大きな木の道しるべを見て。街道沿いにあると思ったが、どうにも内陸に暫く進んだ場所にその町はあるという。

 背伸びしてうかがっても視界には入らない。半日近くあるのかもしれない。

 「まぁ、【剣の山脈】の街道上じゃぁな。おちおち暮らせんだろう?」

 

 その道しるべには

 北に行けば【マロタス】、東に入って暫く行けば【スメルト】。南は【カペリン】。西に矢印はないが、スメルトから山脈方面に採取に向かうものもいるのだろう、踏み固められた道ができている

 

 「ここから山の方に入って行くようですね。ガハルトさん」

 「だな。とにかく情報収集は必要だな。何がいるかもわからん。予定通り【スメルト】に行くか、カンイチ」

 「うむ。そうせよう」

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― 新着の感想 ―
[気になる点] アールにカエルを沢山渡していたのに、カエルの皮取っていなかったのかな?
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