魔法との出会い
初投稿です。よろしくおねがいします。
魔法。
これがアニメや伝説の中だけでなく、現実にあるとは思わなかった。俺、谷山拓真がこのことを知ったのは1冊の本だった。
ある日、たまたま俺は古本屋で見つけた1冊の本を買った。家に帰り、その本を読んでみると、まあ可もなく不可もなくといった内容だったが表紙の裏に魔法陣のような落書きをみつけた。
「なんだこの落書きは。こことここを繋げばもっとかっこいいのに」
そう思って落書きに線を書き足した。すると突然魔法陣が光りだした。
「なんだ。やばいかも」
そう思っていると、突然空中に何かが現れた。
「Hello. How do you do?」
魔法陣から現れたのは半透明の女の子だった。
「えーと、はじめまして日本語わかる?」
「使用言語は日本語でよろしいでしょうか」
返答はないかとも思ったが、抑揚のない声で返事を返してきた。
「あ、日本語わかるんだ。きみは誰?名前は?」
「わたしは、ユノです。魔術書の管理者です。あなたが新しい所有者でよろしいですか?」
「えーと、なんのこと。もっとわかりやすく説明してくれるかな」
「了解しました。状況認識開始、……完了。まずこの本は、一般的な本とは異なり、魔法について書かれた魔術書です。本そのものにも魔法がかけられており、わたしはサポート用に魔法によって作られた疑似人格です。前の所有者はすでに死亡しているため、現在の最有力所有者候補はわたしを起動したあなた様となっております。正式に魔術書の所有者として登録しますか?」
さて、どうしたものか。
「もし、所有者になったらどうなるんだ?」
「はい。もしあなた様が所有者になられますと、魔術書のダミーとしての小説部分ではなく魔法について書かれている領域にアクセスが可能となります。しかし、魔術書に魔力を供給する義務が発生いたします」
「えーとその前に、そのあなた様っていうの止めない。俺には谷山拓真っていう名前があるの」
「ではなんとお呼びすればよろしいでしょうか?」
「そうだな、谷山さんとか」
「了解しました。谷山さん。所有者になられますか?」
「えーと、じゃあ、もし、所有者にならない場合はどうなるんだ?」
「はい。その場合私は休止モードに移行し、魔術書はただの小説の本としての役割しか果たしません。またこの場合は魔力を供給する義務は発生しませんが、前所有者から供給されていた魔力が現時点で10%を下回っており、私が自然消滅する可能性が高くなっております」
魔法か。アニメや漫画の世界だけだと思っていた。興味はある。でも、俺は魔法使いではない。魔力なんて持っていない。
「俺は魔法使いじゃないし、魔力も持ってないんだけど、それでも所有者になれないかな」
ためしに俺は言ってみた。
「基本的に魔力は人間ならば誰もが持っているはずです。魔法使いではないとのことですが、それはあなたが魔法について知らないだけなのです。ほかにご質問はありませんか?」
「魔力を供給するリスクとかあるの」
「リスクというほどのことではありませんが、魔力を大量に消費すると体力の消耗、頭痛、体の倦怠感が発生することがあります」
特に危険はなさそうだし、魔法について読んでみたい。
「よしそれじゃあ、所有者になるよ」
思い切って、俺はそう言った。
「それでは谷山さん、あなたを所有者として登録します。手を表紙においてください」
「こうでいいのかな」
俺は表紙に片手を置いた。すると本が光だし、何だか体から力が抜けるような気がした。
やがて光が収まり、元の状態に戻った。そこで本の中を見てみると、内容が一変していた。
魔法について、図解入りで書かれている。まるで、学校の教科書のようだ。
「所有者登録完了しました。魔力供給の周期は約1週間です。私を呼びたす方法はどうしますか?」
本の中を見ていると、ユノが相変わらず抑揚のない声で尋ねてきた。
「前の所有者はどうしていたの?」
気づけば、質問に質問で返していた。もう少し自分で考えた方がいいのかな。
「前所有者は、常に私を呼び出したままにしていました」
じゃあ俺もそうしようとも思ったが、常にユノがいるのも落ち着かない。さてどうするか。
「とりあえず声をかけたら出てきてよ。あとはそうだな、何か緊急事態とユノが判断した時」
「了解しました。以上でサポートを終了します。御用の際はお気軽にお呼び出しください」
ふと、壁の時計を見るとユノが現れてからまだ30分もたっていなかった。まるで夢でも見ていたようだ。しかし、本の中身は魔法について書かれたものに変化している。まあ、考えるのは苦手だ。とりあえず、本の中を読んでみることにした。
* * *
一通り読むだけでも一週間もかかった。
魔法は万能だろうなんてイメージがあったけど本を読んだ限りでは、そんなことはなさそうだ。キチンと魔法の法則に従わないといけないし、魔力が足りないと魔法は発動しない。
魔法は魔力を作りそのまま魔力として使うものと火、水、風、雷といった現象に置き換えるものの二つに大きく分けられる。さらに、攻撃魔法、防御魔法、補助魔法、拘束系魔法、空間魔法などと分けられ、もっと詳しく分類されていた。これは魔法がイメージによって発動するため分類することによってわかりやすくするためのようだ。
そこでユノを呼び出し、わかりやすく説明してもらうことにした。
ユノの説明によると、魔力は二種類の方法で生成することができるらしい。世界に満ちている魔力を吸収して自分の魔力にする方法と自分の体の中にあるエネルギーを魔力に変換する方法である。基本的に両者の質に差はほとんど無いが、体内の魔力を集める方法は使いすぎると体に悪影響がでる。でも吸収する手間がない分使い勝手がいいらしい。
逆に世界に満ちている魔力を吸収する方法は吸収する手間こそかかるが生成量が多く、体の負担が少ないと言う利点があるらしい。ちなみに自分の体の中にあるエネルギーを魔力に変換する方法が一般的らしい。次に魔法は基本的に術者にイメージによるところが大きいらしい。だから魔法は誰でも使えるが誰でも同じように使えるというわけではないらしい。
ユノは、ほかにも魔法の基礎となることはあるがまずはここまででいったん説明を終えた。
うーん、覚えることは多そうだ。
「よし、魔法を使ってみるか。あまり効果が大きいと失敗しやすいし簡単なのからやってみるか」
【飛翔】 俺は目の前にあった筆箱に魔法をかけた。するとイメージ通り十センチぐらい浮かび上がった。お、できた。俺って魔法の才能があるな。なんて思いながらいろいろ魔法を試してみた。
その結果いろいろなことが分かったが、部屋の中では試せる魔法に限界があった。
その後、いろいろ魔術書に載っている魔法を調べてみると、かなり危険そうなのもあるので結界を張ったり、別空間を作って練習するようになった。攻撃魔法多すぎだろこの本。
それから約三か月がたった。いろいろ魔法が使えるようになったが、他人にばれるのを恐れ、結界内など人が全くいない場所で練習するとき以外魔法は使わなかった。
あと、小説なんかでよく見かける亜空間収納使えたりしたら便利だなーなんて思って試しにやってみたら成功しちゃって、それ以来いろんなものを収納していたら中に何があるのか把握しきれなくなった。
* * *
ある日のニュースにて
現代の神隠し!?
本日○×会社社長の さんが行方不明となり、家族から捜索願いが出されました。
部屋にいたはずの さんが、突然いなくなっていたということです。
警察によりますと、今年に入り同様のケースが数件報告されており、事件に巻き込まれた可能性もあるとして……




