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東方饕餮記  作者: 待ち人
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十一話

後始末と告白の巻



PV三万&ユニーク三千達成しました!

ありがとうございます。

これからも読んで頂けると幸いです。


 彩音を助けた後空を見てみれば八坂と諏訪子の戦いも終わり、諏訪子の降伏宣言と共に大和勢の勝鬨があがった。

 八坂が勝ったため、引き続き彼女が大陸に攻め込む可能性は0ではなくなった。


 だがその前にだ。 

 厄介なことに彩音に俺の正体がばれてしまった。とりあえず戦いが終わるまで説明を保留にしてもらったが…


なんにせよ今まで諏訪子たちを騙していたことは確か。それも故意に。

 何を言われるかはわからないが、きちんと彼女たちに説明するのが俺の果たすべき義務だろう。娘のように二人(一人は実年齢が三桁だが)を感じていたのだがなぁ…







 戦いは終結し、私たちはその後始末に終われていました。

 さすがに神の軍勢がぶつかりあったあとは激しく、地形がすっかり変わってしまいました。今は吹き飛ばされた木や土砂の片付けをしています。


 ふと気がつくと、私は地面に出来た巨大な窪みの前に立っていました。これは私を助けるためにお師匠様の放った光線の跡。


 お師匠様の正体……それは妖怪でまず間違えないのでしょう。私もそれについては心の整理がつきましたし、お師匠様はお師匠様だと胸を張って言えます。

 気になるのは妖怪であるお師匠様がなぜ神社で仕事を取ったのかです。下手をすればばれてしまう恐れもありますし、そうなれば諏訪子様と戦いになる可能性もありました。

 戦いにこそ負けましたが諏訪子様は言うまでもなくお強いです。諏訪子様のような実力者を相手どる危険を無視するほどの目的があったのでしょうか…

 お師匠様の事ですから、私たちに危害を加えるようなことではないでしょう。だったら…私はお師匠様の手伝いをしたいです。


 私がお師匠様に救われたのはあの時だけではありません。あの厳しい修行がなければ、おそらく私は何回も死んでいましたし、戦いの直前に渡された札にもかなり助けられました。


 この恩を返すことは並大抵のことじゃないと思うけど、出来るだけ返していきたい。


 そんな思いを胸に私は再び作業を開始しました。






 戦いの後始末が一通り終わった後、残っていた問題は信仰についてだった。

話し合いの後、八坂が諏訪子に代わってミシャクジをまとめる立場になったのだが、里の人間たちがこれを拒否。いきなり代わった神を崇めたら、以前の神に祟られてしまうと思ったらしい。

 仕方がないので、妥協案として表向きには守矢という名で無名な神と諏訪子を融合させた新しい神をたて、実際には諏訪子へと信仰が流れるようにした。また対外的には別の名前の神であるようにすることで八坂の侵攻は成功したことになり威信が保たれる。


 これでとりあえずの決着は着いた。なにやら八坂がしめ縄を体に巻き付けていたのだが、あれはどうにかならないだろうか?

 八坂は、ミシャクジ様信仰が蛇信仰なので蛇のような形のしめ縄をつけるんだとか言っていたが、おかげで服装がより奇抜になっている気がする。まぁ、本人が気に入っているのなら気にすまい。


 さて、俺にとっての問題はこれからだ。

 俺は諏訪子と彩音を話があると言ってあてがわれている部屋に呼び出した。


「どうしたんだい青。部屋に呼び出すなんて、もしかして告白?二人揃ってなんてやるねぇー」


「諏訪子様……」


「分かってるってば。おおかた戦いの最中に現れた妖気のことでしょ?ちょうど青のいた方角だったから、多少の察しはついてるさ」


 やっぱり諏訪子には気づかれていたか…


「あぁ、そうだ。彩音はもう分かっているだろうが俺の正体は妖怪、饕餮だ」


「ほぇー、饕餮だったのかい。通りででっかい妖力だったわけだよねぇ」


「……諏訪子、あまり驚かないんだな」


「まぁ以前からなんとなくね。青って見た目20代なのに精神年齢が高すぎるんだよ。落ち着き方が半端じゃないというか。

 最初は仙人かと思ったけど、しっかりご飯も食べてるし妖怪かもしれないなぁって」


 さすが神様、しっかりと見破られていたか……


「そうか。彩音もいいのか?」


「はい。ところでお師匠様がここへ来た目的って一体何なんですか?」


「あぁ、そのことについても話そう。まぁ簡単に言えば偵察だ」


「偵察?」


「そうだ。もともと俺は大陸に住んでいたんだが一年ほど前、ちょうどここに来る時に仲間の妖怪から神同士の戦いがこの国で起こるかもしれないと聞かされた。俺は仲間の妖怪とある計画を実行している最中だ。この国で戦いが収まってくれればいいが、大陸にまで飛び火すればその計画に支障が出てしまう。だから様子を見に来たんだ」


「計画ってなんだい?」


「妖怪と人間の共存かな」


「共存?そんなことが出来るのですか?」


 疑問の声をあげる彩音と首を傾げる諏訪子に、俺はあの日紫と話し合った内容を伝えた。

 やはり人間側に近いほうが話は受け入れられやすいらしく、諏訪子たちも話しが進むにつれて納得の表情を浮かべていった。


「なるほどねぇ……確かに考えられないこともないなぁ。人妖大戦なんていうのも初めて知ったよ」


「はい、私もそう思います。でも人間側からしたら都合のいい話なので、ますます妖怪との対立を深めようとするに決まっています」


「そう、結局は妖怪側から歩みよっていかないと駄目だからな。難しい話だが何もしない訳にはいかない」


「そうだね。まぁさっき神奈子もこれ以上は攻め込まないみたいなことを言っていたから、今回は安心していいと思うよ。それに私と青の仲なんだ、困っていたらどんと言ってみなよ」


「私は人間ですがお師匠様には何度も救われています。困っていたらなんでも言って下さい!」


「……ありがとう、二人とも」


 二人とも怒るどころか協力まで申し出てくれた。

感謝してもしきれないな……


 これで紫が接触してくるまで待っていれば今回は終わりだろう。


 そう思っていた矢先だった。


「青……」


 突如聞き覚えのある声を耳にして後ろに振り返ると、そこには衰弱した様子の藍とそれを支える紫が立っていた。



第十一話投稿でした



まずは前書きにあったようにPV三万&ユニーク三千達成です。ありがとうございました。

ここまで来るのが早いのか遅いのか正直分かりませんが、このような安定しない文章を読んでもらえて嬉しいです。



そして話は変わりますが、今日から週末の入試に向けてストック投稿です。

私立受かってますが一応本命なので。



今回は書くのに苦労した作品です。主に私の知識不足で…

パソコンでwiki見ながら携帯で執筆してました。

なんか違ったらすいません。



感想待ってまーす。




※後書きちょっと修正

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