空に願う
「もう無理なんだ」
君はそう涙を流しながらも笑顔で言っている。その笑顔はどうも苦しそうで、その言葉はようやく出した勇気のように揺るぎは無かった。
でも僕はね。
君にかける言葉が見つからないんだ。
どうしてだろう?
伝えたいこと言いたいこと沢山沢山あるはずなのに。
自分自身でも不思議でしょうが無かった。
だから僕は君から目をそむけた。
伝えたいこと言いたいこと今すぐには言えそうに無いから。
僕に映るのは透き通った雲一つ無い青い空。
どこまでも続いてそうで
いつまでも終わらないようで
吸い込まれそうで
そしたら君も上を見上げたきっと僕と同じこの空を見て居るんだ。きっと僕と同じ事を思っているんだ。
沈黙は気まずくて嫌だが
今の沈黙は何故か嫌じゃなかった。
それですらこの時間が続いて欲しい
とまで思った。
青かった空はいつしか日が下がり赤色に染まっていた。
そしてようやく吸い込まれたモノが戻って来た気がした。
この今しか見れないこの空見るのをやめ、僕は君を見た。
君は僕の視線に気付いたのか君も僕を見た。
大丈夫とか頑張ってとか僕は君に無責任な事は言えないから。だから僕ただ
「いつか変わると良いね」
とだけ言った。
そしてまた空を見た。
君もまた空を見上げた。
この今しか見れない空を
きっと人生も今しかない見えないモノなのだろう。このいつも似てるけどまったく同じにはもうならない空と同じように似た毎日を送ってるつもりでも昨日とは少し違うのだろう。
良い方向に変わってるかも知れないし
悪い方向に変わってるかも知れない
だから僕は願おう
君が良い方向に変わることを
この今しか見えない空に




