あのコにお花を【あたしのしりとり童話 こぼればなし】
兄妹の密かなお遊びで、出来上がりました(笑)
「あのコにお花を♡」
原作:小池ともか
シリーズ原作・作画:歌川 詩季
【マエセツ】
悪の秘密結社、邪悪な民俗舞踊の、つの部族に誘拐されてきた語り部のリーベちゃん。好待遇をうけながら、わるまろたちに童話を語りきかせる毎日であった。
※ 部族:「部活のような、家族のようなフレンドリーな共同体」を意味します
『あのこにおはなを』
作者:小池ともか
とある悪の秘密結社。
わるまろがふたり話し込んでいます。
「ウシモフ様から、リーベちゃんに日頃のお礼に何かプレゼントしとけって言われてるんだけど、何がいいと思う?」
「あの娘なんでも喜んでくれるからなー」
「こないだチョコ一粒あげた奴がいたみたいで、会うたびにありがとうって言われた」
「あの娘おれたちの区別ついてないからなー」
「女の子なんだし、かわいいものがいいかなぁ」
「かわいいものって…おはなとか?」
「おはないいかも。どんなおはながいいかなぁ」
「あ、おれ白くておっきいおはな知ってる!」
「なんておはな?」
「なんだっけ…。カ…カ……」
「カサブランカ?」
「なんかそんなカタカナのやつ。ってなんでそんなに詳しいんだよ」
「白いおっきいおはなだろ? 夜な夜な夢に出てくるんだって。ま、じゃあおはなにしよう!」
早速おはなを買いにいくわるまろたち。もちろん代金をウシモフからもらうのも忘れません。
無事におはなを買ったわるまろたちは、おはなが枯れないうちにと思い、そのままリーベちゃんの部屋へと向かいます。
「夢に出てくるの、カサブランカじゃなかったや」
「これかっこいいよなー」
自分たちの買ったおはなに大満足のわるまろたち。
到着したリーベちゃんの部屋の扉を叩きました。
「はーい」
ガチャリとノブが回り、リーベちゃんが顔を出します。
「リーベちゃん! いつもありがとう!」
わるまろたちは声を揃えてそう言って、リーベちゃんにおはなを差し出しました。
リーベちゃんの命運や如何に???