子供
この物語では
剣と人が主人公なわけで、
最初の剣ラブレスがやっと出せました。
これからいろんな種類剣や武器を
出していくのでお楽しみに!
「ラブレスか・・・。
当て付けのような名前だな。」
店主は苦笑いした。
「このラブレスと俺は
なんか似てる気がするよ。
俺の名前も
実の親につけてもらった訳じゃないからさ。」
「そうか。
お前には嫌な思い出を思い出させちまったかな。
悪いことをした。」
「いいよ、親の顔なんて知らないから
気にしないでくれよ。」
「ふむ。・・・。」
店主はラブレスとジンを見て
何かを思ったようだ。
すると、店主は腰を上げて
何かをごそごそ探し出した。
「これを使え。
詫びってゆう訳じゃないが
なんだろうな。
失敗作ではあるが
俺の剣とよく似合っている。
だからこれを使え。」
店主は皮で出来た
鞘を取り付けるベルトホルダーを
ジンに渡した。
「え、いいのか?」
「あぁ。
大事に使えよ。」
「やった!ありがとうおっさん!」
ジンは早速
腰にラブレスを取り付けてみた。
「ピッタリだな。
よく似合っている。」
店主はラブレスを腰につけた
ジンを見て少し微笑んだ。
「なぁ小僧。」
「ん?」
「失敗作ってのは基本、売りに出される事はない。」
ジンは不思議そうな顔をして
黙って聞いていた。
「何故なら失敗作のは鍛治師の名を
すこぶる落としかねないからだ。
あいつの打った剣は使えないと
評判が下がれば、鍛治師の鍛治生命にかかわる。」
「じゃあなぜおっさんは
失敗作を売っているんだ?」
ジンはまた不思議そうな顔をした。
「失敗作であっても
紛れもなく俺の打った剣に間違いないからだ。
金属は溶かせばまた形を変えて
作り直す事は出来る。だが
二度と同じものは生み出せない。
まるで、自分の子供みてえじゃねえか。
だから
一度生みでた剣を
また別の剣に生まれ変えさせる事が
俺にはできねぇ。
それが失敗であってもな。」
ジンは店主の話を
黙って聞いていた。
だがあることに気づく。
「なんだよおっさん。
しっかり愛情そそいでんじゃねーか。」
店主は目を丸くした。
「はっはっはっ!
違いねえ。」
「せっかく名前つけたのに
名前かえなきゃかこれ。」
「いや、最後の最後で
愛情を注がなかったのは間違いない。
俺の代わりに
そいつに愛情を注いでやってくれや。」
ジンはわらった。
「任せてくれよ!」
「柄にもなく
お喋りしちまった。
だがおれは小僧が気に入った。
また遊びにこいや。」
「あぁ!また来るよ!
ラブレスにより似合う男になってな!」
2人の間に
清々しい風が吹いた。
そしてジンはアイアンメイデンを後にした。
なるべく読みやすいように
感間隔を開けながらかいてます。
何故なら私が並んだ文字を読むのが苦手なもので。