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ホーボー・ホーボー魔導具を巡る冒険  作者: アトアン・グリューゼン


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第七十七話 帰還

 アンリは構えた銃をホルスターにしまうと息を荒げ床に膝をつく、左手と右太腿に刻まれていた簡易式淵術刻印が消え、髪が銀色のから黒に戻っていく。


「だいぶ疲れた……反動が……」


 オクタヴィアは黙ってアンリの背に手を当てる。


「ふう……」


 アンリが立ち上がる。


「これは魔法石……ですか……?」


 アガサが周囲を警戒しながら呟いた。床に石の魔女の身体を構成していた銀色の魔法石の欠片が散らばり、その中で卵状の石のような物体が眩い光を放っている。


「融合魔法は解けた筈……ディアスは取り込まれて一日と経ってないから手遅れ……じゃないよな……」


 魔女の身体から放出された卵状の物体がより強い光を放ち、光の中からディアスの身体が姿を現した。


「ディアス?大丈夫か!?」


 アンリはしゃがんで男の姿に戻ったディアスの身体を叩く。


「……うっ……?ああっ……」


 ディアスはうめき声をあげながら目を開き、ゆっくりと起き上がった。


「……あれ……なんだこれ、頭がザワザワする」


「とにかく無事でよかった、帰ったらハイディとガラテアに診てもらおう」


 アンリが立ち上がる。


「魔女に取り込まれて……夢を……ずっと小さい頃の夢を見ていたような……」


「夢?」


「悪くないなんだか幸せで心地よい夢だった気がする……覚えてないけどよ……」


 ディアスは自身の手を見つめながら呟いた。


「魔女は……倒したのか?」


「ああ」


「敵の気配はないな……瘴気のせいで遠くまで詳しく探知できないけど」


「行方不明になった奴らは魔女に取り込まれたか何処かへ輸送されたのか?」


「恐らくな」


「助けてもらって悪いな、ところであんたは?アンリの知り合いか?分け前弾まなきゃな」


 ディアスは見覚えるのない銀髪で金瞳のオークの女を見つめ尋ねた。


「いえ、私は……」


「アガサはわたしの友達、本当はアガサも今回一緒に来る予定だったんだけど、用事ができてさ」


「想定より早く片付いたので、オクタヴィアさんのことが気になって追いかけて来たのです」


「良くこの奥の場所がわかったなあ」


「ええ、屋敷の奥で奇妙な魔力を感じたので」


 オクタヴィアは不意にアンリ胸を触った。


「なんだよ?オクタヴィア」


「……第二覚醒体から戻ったのに萎んでない……いや、大きくなったなと思って、わたしと同じぐらい?ん?これは……それより大きい」


 オクタヴィアが魔力により形成されたドレスの上からアンリの胸を揉んだ。


「やめろって」


「アンリが男の姿に戻ったら揉めないから……太腿の簡易式淵術刻印はどうかな……」


 オクタヴィアは更にアンリの太腿のイバラ状の簡易式淵術刻印が刻まれていた場所に触れる。


「うんうん、いいね……肌スベスベ触り心地よし」


「オクタヴィアさん、その辺でやめましょう」


 アガサがオクタヴィアを制止する。


「アンリ殿の魔力で形成させたドレス、予め複合術式の下着に刻まれた術式によるものですね」


「しかし、戦ってる最中は気にしてる暇なかったけど、このスカート片側にスリット入ってるし、だいぶ短いぞ……ルーネはこういうのを人に着せる趣味なのか……ディアス歩けるか?帰還しよう」


「ああ、歩く分には問題ない早く帰ろう、この状態で戦闘になったら不味い」

 

「滝の奥に倉庫があるみたい、行ってみようよ」


 オクタヴィアが滝の奥を指をさす。


・・・・・・


「鍵はかかってないな」


 アンリはゆっくりと倉庫の扉を開け、罠がないか調べる。


「罠は……ないな」


 倉庫の中に幾つもの木箱が積まれている。


「少しだが銀と金と魔法石があるぜ……地下を一通り探しても行方不明者の痕跡はわからん」


 ディアスが積まれた木箱の中を確認する。


「魔導具の作製に使うものだと思う……詳しい調査は後の奴に任せて、今は目ぼしいものを回収して帰還しよう」

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