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ホーボー・ホーボー魔導具を巡る冒険  作者: アトアン・グリューゼン


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第六十三話 廊下

 三人は奥の屋敷に足を踏み入れる。


「静かだな……」


 手持ち大砲を担いだリンアルド族の男ディアスが呟く……枯れ葉が屋敷のエントランスに入り込んでいる。


「気配はあるか?」


「ああ、奥の方にな……」


 三人は警戒しながら屋敷の廊下を奥へ進んでいく。


「いやな臭いがする」


 オクタヴィアが左手の甲で鼻をこする。


「微かに甘い腐った臭いがする……古くなった果物みたいな」


「オレは何も感じない」


「俺もよくわからん」


 ……突如、廊下の脇の小部屋から剣を持った金髪の女が現れ、アンリに向け剣を振り下ろす。アンリは斬撃を躱し、後退する。


「何だ!こいつは!?」


「アヴ……ロ……」


 突如現れた金髪の女は奇妙な足どりでアンリ達に迫り、剣を振り回す。


「こいつ!」


 ディアスが牽制の為、ナイフを投げつける。

 オクタヴィアがハルバードで金髪の女の斬撃を受け止め、数合も打ち合う。剣を払い上げた隙に金髪の女の身体を蹴り飛ばす。


「この女、何もんだ!?」


 蹴り飛ばされた金髪の女が立ち上がる。


「おいアンタ、何者なんだ?どうしてオレ達を狙う?悪いが金目の物はないし、身代金がとれるような名家の者じゃないぜ」


「アヴ……ロ……に……げ……お……ま……」


 金髪の女は赤い瞳をぎらつかせ、口をだらしなく開き涎を垂らしながら、何やら呟いている。


「この女ヤバイ薬でもキメんのか?」


「奴の魔力波長が変だ、気をつ……!」


 その時、突然、天井の石材が崩れ落ちた。粉塵が舞い散りアンリ達の視界を奪う。


「ゴホッゴホッ!……ディアス!オクタヴィア!大丈夫か?」


 口と鼻を押さえながら、アンリは二人に問いかける。


「……大丈夫だ、怪我はない……」


「ねえ、ちょっと来てよ」


 オクタヴィアが先程金髪の女が潜んでいた小部屋で何かを発見した様だった。


「何か見つけたのか?」


「さっきの女が隠れてたクローゼットの中に女物の下着がいっぱい入ってる……これ結構新しいみたい」


 オクタヴィアはクローゼットの中から一枚のピンクのショーツを手に取った。


「香水?の匂いがする……クロッチの部分の素材は霊布かな?肉体強化用?普通の下着じゃないね」


 オクタヴィアはアンリにピンクのショーツを手渡した。


「肉体強化や魔力強化用の霊布を使った下着がどうしてこんな場所にたくさんあるんだ?ここにあるだけでそれなりの値になるんじゃ……いや……これ、霊布じゃないぞ……霊布に近い魔力だが……これには何だか異質なものを感じる……何だこれ?」


「アンリ!オクタヴィア!」


 ディアスが小部屋のクローゼットを調べていた二人に声をかける。


「血の跡があるぞ」


「さっきの女のか?」


「多分な……まだ新しい、乾いていない赤いままだ」


 血痕は屋敷の奥の広間へと続いている。


「……誘ってるのか?」

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