【第1章】古代の遺跡②
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順調にモンスターを倒していた2人だが…
「倒しても倒しても出てきがって!」
数体のモンスターの数が気づけば数え切れないほど溢れ返っておりシンは愚痴をこぼさずには居られなかった。
「多分この遺跡は今やキラーアントたちの家みたいになってるんだろ、遺跡丸々一個家ってことだな」
冷静にエンラが言うがその顔は嫌そうな表情を浮かべている。ちっ、これじゃキリがない。
「エンラ!こうなったらユニマジック(合体魔法)かましてやるぞ」
「おいおい、こんな遺跡で魔法なんか使ったら崩れるぞ?まあさっきの地震で崩れるより魔法で崩れた方が安全かもな」
なんだかんだ言って結局やるならいらん心配しないでほしいぜ。ま、それがエンラか。
「けっ、心配ばっかしてるとストレスで禿げるか太るぜ?」
「余計なお世話だ!俺は禿げねぇし太らねぇっての!」
まだ元気があるのかシンにツッコミながらモンスターを倒してる。だがつぎからつぎへと何処からともなくモンスターたちが現れるせいでげんなりしているようにも見える。早いところ倒さないとこっちの体力が持っていかれそうだ。
「行くぞ!」
「おう!」
合図すると互いに駆け出していく2人。シンは右端、エンラは左端に移動すると互いに武器をかざし
「「ファイヤーラジーエイション!」」
そう叫ぶと炎がモンスターたちを襲い燃やしていく。ファイヤーラジーエイションは簡単に言え炎を放つ魔法。魔法初心者でも簡単に使えるが魔力の消費が激しく調節を誤ると魔力切れになってしまう。しかし魔法使いではない2人は独自の方法で調節しこの魔法を操っている。やがて炎に弱いキラーアントたちは全て焼きついてしまった。たった1匹のボスを覗いて。
「ちっ、まだ1匹残ってるな。しぶとい野郎だ」
特に虫嫌いじゃないが目の前にお宝があるのになかなかたどり着けずイライラしているシンは一気に走り抜け、ボスモンスターを容赦なく切り捨てた。ボスモンスターは奇声をあげながら倒れた。
「ふぅ、やっと終わったぜ。さてお宝お宝っと」
まるで何事も無かったかのように扉に近づくシンとその相棒を見て苦笑いしながらも一緒についていくエンラはまだ気づかなかった。この扉の先で起こる出来事が2人の旅路を楽しくさせる事に。そして2人だけの旅が気づけば大勢の仲間たちとの旅になることを。
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