2話 死のイベント
最後までお願いします!
(今回の、事件にはおかしい点が幾つかある。それをどう考えるかがポイントだと思う。まず一つは、最強ギルドを、ましてやギルドマスターを狙った理由。しかもあんな人通りの多いところで、普通だったら、理由はともかくもう少し計画的な犯行をするはずなんだけど...
二つめは、死んだのに復活していないことなんだけど、
これについては検討すらつかない。とりあえず、今日はもう落ちよう。)
空気にタッチする。
そして、色々な選択肢からログアウトを押す。
最終確認表示がでる。それをさらに押して、完全にログアウトする。身体はしたから、蒼い光を放って宝石の欠片の様に散っていく。
頭から、VR機器を外す。そして、伸びをする。
まだ、整理が付いていないがとりあえず、寝ることにした。でも、その前にギルに個人的にメールを送っておいた。
疲れていたのか、起きたのは次の日の6時だった。
ご飯を済ませて、ゲームにログインをした。
今度は、上半身から、身体が生成された。この、モーションは好きだった。
ログインしたら、宿屋の椅子に座ってた。そして、昨日のことを鮮明に思い出す。
すると、シグから電話がかかってきた。
「もしもし」
「シロさん、やっとでましたか大変です...」
その、声は内容を説明しなくとも察せる位の焦りと、不安だった。
「どうした?」
「個人の携帯にも連絡したのですが出なくて、焦りましたよ」
部屋の片隅に電源を完全に切って、放置してあった携帯電話を思い出した。
「ごめん、疲れていて寝てしまったよ」
「でも、無事で良かったです」
無事だった...これは何かあったことの裏返し。それに反応した。
「なにかあったのか?!」
「現在昨日と、同じ犯人にPKされた人が10人を超えました」
一瞬言葉を失った。ギルが殺された時にさえ耳を疑ったのに、10人もPKされるとは...
「全員復活したか?!」
1番大切なことを聞いた。
「いえ...」
「おい...嘘だろ...」
復活しないゲームなんて、もはやゲームではない。
(なんでだ?しかも、ギルさんが負けた相手...俺でさえ勝機は低い)
「PKされた人をリストアップして送ってくれないか?」
「分かりました、私は少し休みます...」
「分かった、俺はすこし調べることにするよ」
「あまり、危険なことはしないでください」
「あぁ」
軽い返事をして会話は終わった。
異様なまでにシグは疲れていた。
すると、リストと事件詳細が送られてきた。
犯行場所はバラバラで、時刻もバラバラ。
《PKリスト》
『Gift』副ギルドマスター D
『神風』ギルドマスター 風華
『神風』副ギルドマスター 悠希
『攻略者の集い』 ギルドマスター ムーン
『攻略者の集い』副ギルドマスター バード
『Monster』ギルドマスター コインズ
『Monster』副ギルドマスター ヴェクトリア
『X』ギルドマスター シーク
『X』副ギルドマスター レット
『ヴァイシュ』 副ギルドマスター アリス
何故あんあに疲れていたのだろうか、そんなのこれを見れば考えなくとも分かった。
「嘘だ...酷すぎる、アリスまで...」
怒りがこみ上げてくる。たかがゲームだ。しかしゲームでここまで怒りが湧いたことはない。
これをリストアップしたときのシグはどんな思いだったのかを考えるだけで辛かった。
全員良きゲームの仲間だ。
全てのギルドは俺らと仲良くしていたクランだった。しかも、その全てが最上級ギルドのギルドマスターや福ギルドマスターしかも、その全員が連絡が取れない。
もう、冷静な判断ができない。
頭に血が上った。そして、体はかってに宿を飛び出していた。ゲームなのだから体勝手に、なんてことは有り得ないが、走っていた。悔しかった。なぜかもう会えない気がしてならなかった。
すると、前にフードを被った男が現れた。
「やっと見つけました」
「お前は...」
黒のフードに見たことない刀、そして背丈まさに犯人と同じ姿にかんがはたらいた。
「結界魔法!神壁」
黒の男は、結界魔法を発動させ2人だけと空間を作った。
それは、シグの言っていた、結界に似ていた。
「やっぱり、お前か...お前がやったんだな!」
怒りがこみあげる。
「すまない...これは仕方なかったんだ」
「意味わかんねーよ!人殺しが仕方ないだと!」
「彼らを殺していない!今も元気にしている!」
(あいつは何を言ってる...意味が分からない)
「どういうことだよ?!」
「最初に君に説明すべきだったな、とりあえずその剣をしまってはくれないか」
すると、黒の男は剣を地面に落とし、手を挙げた。
シロも剣をしまう。
「説明ってなんだよ」
辛辣な態度をとる。
「彼らは自ら、この剣で向こうの世界に行くことを望んだ」
「向こう世界?」
「あぁ...私はある世界からきた、言わば異世界人というやつだ、私の国ではいま戦争が長期化している、そして私は殺される直前までの所まで敵軍に攻めいられてしまった。しかし、私の国には昔からの言い伝えがあった。それを頼りに奥底に眠っていた、ゴッドアイテムでこの世界に飛んできた、と言うわけだ」
「それで、なんでこんな事件を起こしたんだよ」
「人が...英雄が必要だった」
「人?」
「あぁ、1人でも多く...さっき説明した通り私は殺される寸前できたそして、見つけた...この世界にはいたんだよ!奇跡とも言えるほど戦況を変えられる人達が...何人も!」
「あいつらに戦わせるのかよ?!」
「彼らには1から説明した、リスクもあって...でも彼らは笑って言ってくれたんだよ...」
彼の瞳には何人もの英雄が映る。
「『おっさん、よく分かんないけど俺らに任せとけ!』って...」
「安心したよ」
少し、冷静になった。
そして、力が全体から抜けていった。
「信じてくれるのか?こんな変な話を」
「信じてない、こんなわけも分からない話...けど、あんたに嘘つく理由はない気がする」
「感謝します」
「それで、もっと詳しく説明してくれ」
「彼らは、この剣で転移させた」
地面に置いてある剣を指さした。
「その剣で?」
「この剣こそ、私の国の秘宝だ。この剣は、20人をある世界とある世界の線を繋ぎ転移させることができる。私はこれを自分に刺してこの世界に転移してきた、つまりあと19人転移することができる」
「つまり、今週の事件の数だけひいたらあと8回って訳か」
「そういうことだ」
「はい...彼らはとてもいい方だった」
「だろうな、俺の仲間なんだから」
思わず笑がでた。
「それでさ、それを8回使い終わるとどうなるんだ?」
「死にます」
二話にしてまだ転生しない...




