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腹はくくったものの

 俺とロイは二人で緑蛇騎士団が滞在している宿に向かった。当然、改めて決闘を申し込むためだ。

 

「正気ですか!?」

 緑蛇騎士団全員が揃った宿の食堂。スネイルは驚いた表情、あきれた声。それに対してロイは腹をくくった鋭い眼光で答えた。

「あぁ、改めて我々灰猫の騎士団は緑蛇騎士団に決闘を申し込む」

「ふー。貴方は激情家であるとは思いましたが、馬鹿とは思いませんでした。もしかして、そこにいる男に馬鹿をうつされましたか?」

 スネイルはまたしても神経を逆なでするような口調で挑発する。しかし、今のロイは気にせず続けた。

「緑蛇騎士団。お前たちは、我が騎士団を創設した祖父を、育て上げた父を、支え続けた母を。そして、我が同志を。灰猫騎士団そのものを侮辱した。騎士の誇り、名誉にかけて勝利を持ってお前たちに罪を与える」

「……良いでしょう。灰猫の騎士団、歴史に取り残されたあなたたちの存在は罪、過去の栄誉ごと我らが飲み込んで差し上げる」

 そう言うと、スネイルは食堂を出た。数分後戻ってきたその手には羊皮紙が握られていた。

 テーブルに置くとすらすらとペンを走らせる。

「あらためて、証書を交わしましょう。こちらが、決闘を受けたのだから形式はこちらが、指定します。もちろん、全ての騎士が戦う戦争スタイル。場所などはどうぞ、そちらが」

 ロイは落ち着いた口調で答えた。

「日時は三日後の正午、場所は西の町だ」

 スネイルは首をかしげた。

「ですから、場所は西の町のどちらで?」

 ここに来る前、ロイと俺は打ち合わせをしていた。

「だから、西の町。この町の全域で決闘をしようじゃないか」

 少数が多数に勝つ方法。俺はロイにゲリラ戦の提案をしていた。


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