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プロローグ
19歳…
車の免許を取ったお祝いと言う事でドライブ…て言いたいが、一人なのでさみしいったらありゃしない。
「あー、助手席に誰か乗ってくれたらいいのに。」
「乗ってるじゃないか」
「あーそうだった……?!」
何時の間にか、黒いロングコートにフードを被った男が座っている。
まさか…死神?んな馬鹿な…
「こちらも仕事でね、悪いね。」
気が付くと目の前に崖がある。
ブレーキがきかない?!
ハンドルを必死に回したが無駄だった。
ここまでか…
プスん…
「なっ!」
死神と俺の二人が同時に声を出した。
ガス欠だ。
なぜ今まで自分で気づかなかったのかはわからないが、とりあえず助かった。
唖然とする死神に向かって言った。
「悪いね。」