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特変体デモトロン 2話


一体目の”'”特変体””に続いてもう一体””特変体””が一体目の背後にある扉から姿を顕にした。


「げっ…2体……!?」


この巨体の魔モノを俺が一人で戦えと言うのかい・・・?


俺は振り返り俺の後ろにいるアニーの方を向いて「あのー…2vs2でやりませんか……?」


とアニーにダメ元で聞いてみたが、アニーは首を横に振り


「俺は族長達を守らなきゃならんのでね、リク一人で頑張ってくれや」


デスヨネーーー・・・わかってましたよーだ。

でも、諦められない俺は駄目押しで更に聞いてみる。


「でも、その族長を守る為に2人で協力すりゃ、この任務てっとり早く終わるんじゃ・・・・・・・・・」


「リクよぉ…お前なぁ”それ”をコイツが許すと思うのか?」


アニーはすっと横を指指しながら言う、その指先には腕を組んで仁王立ちしているセフィーの姿が・・・。


「この任務を受けた目的・・・もう忘れたの?」


「い、いいえ!!」


「じゃあ、後ろを見てないで目の前の敵と向き合う!!」


「は…はい!!!」


と、意気込んだ瞬間・・・・・・

目の前が急に暗くなったかと思えば、数歩先に居た”特変体”が俺に飛び掛っている最中で

俺の頭上目掛けて振り下ろされ、目前まで迫っていたデモトロンの巨大な手を

俺は構えていた大剣の刃で咄嗟に受け止め防いだ…!


・・・が、特変体の攻撃威力は想像はしていたけど

その倍の重厚感で俺の全身の骨がミシミシと悲鳴を上げている事を、俺は防ぎながら感じている。


さすが・・・ただでさえ筋力値の平均水準が高いデモトロンが強化され、狂った姿だ。

この特変体の筋力、ウチの筋力バカ戦士の8分の2はあるんじゃないだろうか?


「グググ………」


このままじゃ、俺の全身の骨が砕け

特変体の巨大な手によりペシャンコのお陀仏にされてしまう。

いいや、それは嫌だ!

いくら優秀なヒーラーでもある元魔法騎士のセフィーがいるとはいえ、全身複雑骨折は地獄のような痛みだろう。

あんな目にはもう二度と会いたくない・・・!


まぁ、複雑骨折には訓練校時代に経験済みだけど、全身複雑骨折はまだ未経験なんですけどね・・・。



「ぬ"う"う"う"う"!!そんな体験一生御免だあああああい!!!!!」


一か八か、俺は己の重心を少し横にズラした。

最悪そのまま俺自身がバランスを崩し

そのまま特変体の攻撃をモロに喰らうリスクがある賭けであったが、

特変体もバランスを崩し一瞬圧し潰す力が弱まった。

俺はその隙に床を蹴りデモトロンの横に素早く回り込んだ,そして―――


一糸超壊(ナノブレイク)!!!」


特変体の横腹目掛けで大剣の先で刺突攻撃を食らわした!!

と、その瞬間2体目の”特変体”も加勢に拳を振りかざしながら翔んでいたが

後方に飛ばされた特変体にぶつかり地下への扉がある壁へと2体の特変体は吹っ飛んだ。


ドギーーーン!!!!


本来民家の壁なら木っ端微塵に壊れてもおかしくない速度で巨体がぶつかった訳だけどセフィーの結界で守られているから鈍い衝突音が家中に響くだけで済んだようだ。


「このままやられてくれよー?」


俺は攻撃を畳み込もうと大剣を構え直し倒れている特変体に近づこうと一歩踏み歩いた直後、俺の左足に激痛が走った。


「ヴッ・・・!?やば・・・!変な重心の逸らし方したから……!」


まだ特変体は伸びてるみたいだし、痛み止めのポーションを飲む余裕はありそうだな。


俺はポシェットからポーション瓶を取り出して、蓋を開け、くいっと飲んだ。


「そ…そこまでだ!!!」


「ええっ!?」


自分の後ろから急に誰かの大声が聞こえて、俺は驚きのあまり握っていたポーション瓶を床に落としてしまった


「す、すみません!リクさん!私が黙らせておぎすから!」


後ろを振り向くとそこには族長家の外から飛び入って来たデモトロンが族長に羽交い締めにされながらも暴れる姿が


「はなっ…!!離してください!!!」


俺はセフィーとアニーの方を向いたが2人は黙って首を横に振るだけだ。


「ダメだ!!離したらキミは一目散に彼を止めてしまうだろう?そんな事させないよ!」


「だって…!あの特変体は……おいらの友達なんだ!!」


「言ったろう?ヌーとセリーは特変体と化してしまった時点で死んだんだと…!」


「でも!!彼にはまだかすかに意識があります!!!それでも死んでるって言うんですか!?」


デモトロンの少年と思わしき人物は族長に抑えられながら抗議する。


「なりたての頃は僅かにあったかもしれない!しかし……今は……もう・・・」


「でも・・・!まだ2人はヒトの目をしてます!!」


「なら!!このまま彼にどう生きろと言うんだ!!檻に入れるのか!?そうすれば今みたいに破壊して脱走してしまうだけだ!!罪の無いヒトを食い殺す友達の姿なんて見たくないだろう!?」


「勇者さん………!!」


デモトロンの少年はリクに呼び掛け、視線で訴えかける。

どうか。友達を殺さないでくれと・・・。


特変体となったデモトロンが元に戻った事例は過去存在しない。その事を知ったのは任務を受諾した時の冒険者ギルドでの事だった。



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