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アントロー戦 #3

「こいつは…不味いな…」

怒りに震える親玉アントローが傷を抑えて疲弊している俺に目掛けて鎌腕をふり下ろす。俺は大剣大剣(バスタードソード)で受けるが力に耐えられず後方にひっくり返る地面に背中を打ち付けると刹那に横になっている俺を親玉アントローは後ろ足で踏みつけた。


「ガッッッアア”ア”ァッッッ!!」


胸部の内蔵と骨を砕くように踏み潰され

気が飛びそうな激痛が俺の体内を駆け巡る。


踏みつけられたままの俺の喉元にアントローの腕鎌か振り下ろされる寸前上空からギュオオオオン!!!という爆音が鳴ったかと思えば木々の幹の上部が次々と切り離され次々と地面へと落下して行く。


その落ちた幹の上部が俺の首元に鎌を掛けている親玉アントローの頭に命中した。


シュグッ!!!


親玉アントローは落下物が頭に当たった衝撃でよろめき、俺を踏み付けていた足が離された。


俺は圧迫されていた肺に空気を入れる為に息を吸ったがが、直後に咳込み口から血を吐き出した。


「肋骨がやられたな…肺もやられてるのか…?これ………咳き込むと滅茶苦茶……い……痛いんですけど……」


俺はポケットから軽回復ポーションを探す…手探りで見つけて取り出し飲もうとしたら、気を取り戻したアントローが俺に襲いかかって来た瞬間に親玉アントローは真横にふっ飛んだ。まるで何者かの攻撃で飛ばされたかの用に・・・。


「すまん、邪魔しちまったかい?」


横からアニーがやってきた。


「あ、アニー!ナイスタイミングだよ…」


俺は軽回復ポーションを口に含んだ。身体の痛みがだんだんと和らいで行く気がする。


しかし、軽回復ポーションの効能範囲は痛み止めと表面上の傷の治癒だけで体内の損傷まで完全回復させるには、もっと上位の回復ポーションかS級の回復魔法。


「おい、ボロボロじゃねえか!」


「はは…救援してくれなきゃ死んでたよ…俺…」


「いや、超力風(アイアンスラッシュ)をリクの方に飛ばしちまったから当たってないか見に来たんだよ。」


「なんだ、そういう…」


「しかし、なんだ?さっきの囮のヤツはこんなデカかったか?」


「さっきの奴じゃない。さっきの奴は俺でも倒せる気がする。まだ仕留め切ってないけど……」


俺は続けてリクに状況を説明する。


「仕留める寸前まで行ったら、アイツがこの図体のでかいアントローの方に逃げやがったんだよ。多分親玉だろうな」


「親玉?あぁ、どうりでデカイわけだ」


「倒してくれねえか?このデカブツ」


「ん?でもお前の獲物だろ?」


「俺が倒すのはあの囮のヤツだって話だったろ…大体もう誰も襲って来ないって事は取り巻きも全員倒したんだろう?」


「殺って良いんだな?セフィーに叱られたらお前に懇願されて仕方が無くって言うからな?」


「どーぞやってくださいな。俺はコイツに手も足も出せないと思うからよ」


俺はそっと膝に手を当てて立ち上がると落とした剣を拾いに行った。


一方で、ズシャッズシャッズシャッと吹っ飛ばされた親玉アントローが戻ってきた。


「へー!!今ので軽傷かい!」


超力風を食らった親玉アントローは横腹に痣が出来ていた。逆に言えば、距離があったとはいえ超力風を受けて痣で済む程に、肉体が並のアントローより強靭ということだ。


アニーは大斧を握ると拳に力を入れ直した。


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