アントロー戦 #2
アニーはワラワラと木の上から次々と襲い掛かってくる雑魚を大斧で叩き斬って行く。
アニーが握る大斧の名は剛超大斧必要筋力値が非常に高く並の筋力値の戦士には握ることすら出来ないと言われている。
……そんな武器が持つ特性【筋力乗上】は握り手が持ち手に力を込めて攻撃すると斧自体の破壊力に握り手の筋力値分の威力を乗算出来る。
その乗算量は握り主が好きに威力を調整できるがその調整自体が至難の業で並の技量の戦士では困難であり殆どの持ち主が調整出来ず周囲の仲間を巻き込む程の威力を発揮させてしまうが為に最後の切り札として残され滅多に戦闘で使う事はない。
だが……アニーは違う。
迫り来る敵をワンパンできる最低の力に一体一体調整していたのだ。これにより体力の消耗を最低限に抑えつつ対複数戦が可能になっている。
「そろそろ敵の硬さも平行線になってきたな~」
アントローを20体倒した直後増援の4体のアンドローが飛び掛ってくる寸前にアニーは言うと剛超大斧に込める力を今までの3倍に上昇させた。
「構えてる奴らも一気に殴り斬ってやるぜ!!」
上空から飛び降りてくるアントロー達
アニーは身体を捻らせ迎撃の構えを取った後にアントローごと上空を切断するかのように剛超大斧を振るった。
振るった瞬間ブーメラン状の衝撃波が上空に一直線に放たれる。その一直線の衝撃波は4体のアントローの身体を切り裂き進むに連れて幅を徐々に広げて行った。
攻撃範囲を広げてゆく衝撃波が待機していた次に強いアントローもまとめて斬殺して行く。
いや、最早範囲が広がっている為に消し飛ばされたという表現の方が近いかもしれない。
辛うじて肉体は残り屍となったアントロー達が次々落下して行くと同時に衝撃波により切断された木々の残骸が地面に落下した。
ズダダダダダダーン!!!!!……と大きな落下音を立て続けに響かせながら。
「まだ隠れてんだろぉ!?」
再び身体を捻らせ剛超大斧を振りかざすと別方向に衝撃波を飛ばした。
放たれた衝撃波は木々と木の上に潜んでいるアンドロー達諸共消し飛ばして行く。木々の上部がアンドローの死体と共に次々と地面にズダーン!ズダダーン!と落下して行く。
アニーは続けて別方向にも衝撃波を飛ばした。
「あっ・・・・!!」
その飛ばした衝撃波の向かう先の地には囮アントローと戦闘中のリクが立っている筈だという事にアニーは衝撃波を放った直後に気づいた。
「痛い…痛いよぅ…」
俺は傷口を抑え狼狽している。アニーがアントローと戦っている方向から物凄い音が聞こえるが遂に一掃し始めたのだろうか。出来ればもっと早くに一掃して救援にきて欲しかったな…いや、でも”あのアントロー”は俺が倒さなきゃ成らないから救援には来ないか・・・いや、でも……!




