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自由の商人エヴァンス物語  作者: 橘 六六六
六章 ゲンシュタット帝国
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【104】全てを越えてハッピーに




 今までゲンシュタット帝国の中で生きて、皇族としての生活を送っていたルナフレアは初めて見る空からの景色に心を踊らせて船首の手摺に捕まり、はしゃいでいた。そしてルナフレアの護衛として乗り込んだフランポワーズも任務を忘れてルナフレアの隣で景色に見惚れている。


 離れて二人を見守るエヴァンスに船室から、ハートゥ、ダイヤン、ペペローも現れエヴァンスの下へと駆け寄った。


「エヴァンスさん。ゲンシュタット帝国の終戦宣言って何をやったんすか? 」


皆を代表してダイヤンが訊ねると、エヴァンスはペペローを指差して


「ライオネルに頼んでさ、ペペローと同じようにサキュバスを千人用意してもらってゲンシュタット帝国皇帝ラミザス=ゲンシュタットを淫夢漬けにしてもらって洗脳して戦争を終わらせたんだ。俺達がやったのは開戦の足留めさ。」


「サキュバス千人...... 。なんてことを...... 」


「あの渋くダンディで厳格なラミザス皇帝がサキュバス千人にデロデロになったって思ったら楽しいだろ。」


そう笑いながらルナフレアとフランポワーズの処へ戦艦の説明に行った。その後方で今回の事の一抹を聞いたハートゥ達はポポロとワルキュリアとその事を話し


「サキュバス千人で皇帝を堕落させるって...... 」


「魔王軍と黒い交際...... 」


「戦争せずに戦争終わらせちゃってるし...... 」


「商人ってなんなんですかね...... 」


と皆がエヴァンスの事に呆れていた。そしてルナフレアの隣で楽しそうに話していたエヴァンスはルナフレアの手を引いて皆の前に戻ってきた。そしてルナフレアと握った手を皆の前に差し出すと、後ろから慌ててフランポワーズが止めに入るがエヴァンスは構わずに


「俺とルナフレアは結婚するぜ。帰ったら結婚式な。皆、準備は頼んだぜ。」


そう言うとルナフレアは頬を紅く染めて小さく頷いた。その状況に戦艦に乗り合わせた皆が口を開けて固まってしまった。なんとエヴァンスはゲンシュタット帝国の氷の令嬢と畏れられたルナフレア=ゲンシュタットと結婚を約束してしまったのだ。


 エヴァンス達がドルトリア王国へと辿り着くとアッと言う間に国中にその噂が広まった。


 そして世界を股に掛ける商人エヴァンスと、ゲンシュタット帝国の皇族であるルナフレアの結婚は南の大陸中の話題となった。


 ハタから見れば美男美女のお金持ちと名家の結婚とあり華々しいものであるが、商売の為なら手段を選ばず楽しい事を追い求めて自由にやりたい放題のエヴァンス。そして国の秩序を守る為なら冷徹な判断も厭わない氷の様な精神のルナフレア。二人の結婚はこれから想像も出来ない事に世界を捲き込むが、それはまた別のお話し。


 次の日にはエヴァンスとルナフレアの結婚式の話しが今までエヴァンスと知己の人間達に伝わった。そして病から回復したカモミール=ドルトリアが仲人を務めてエヴァンスとルナフレアは晴れて夫婦となり、披露宴は後日盛大に行われる事となった。


 ルナフレア側にはゲンシュタット帝国の皇族がズラリと参上し、エヴァンスへはドルトリア王国のカモミール=ドルトリアとダージリン=ドルトリアにポンドゥロア公国の公爵達やバスキリア帝国のジョージ=バスキリアも祝福に駆け付けた。


 二人の結婚披露宴は今までに南の大陸内での戦争によるわだかまりを越えて、南の大陸全土が国を越え、種族を越えて祝福に包まれた。中には南の大陸の魔王軍からの祝福の花も上がり少しざわつかせたがエヴァンスとルナフレアの結婚は全ての人々に祝福を受けた。


 そしてエヴァンスはそんな皆の祝福の中で、ルナフレアの手を取り


「これだけの人達に祝福されて感謝する。だけど俺達は二人で世界を旅する約束してんだ。それじゃあ行ってくるぜ! 」


そう言うとエヴァンスとルナフレアの立っていたステージは戦艦の甲板で在り、ポポロが杖を振るうと巨大な戦艦は宙に浮いてエヴァンスは手を振り目出度い披露宴の最中に旅立ってしまった。


 残された祝いに駆け付けた人々は大いに祝いの言葉を掛けようと思っていたのに、主役のエヴァンスとルナフレアが居なくなる事でやり場の無い気持ちを空に向けて大きな声で叫んだ。




「コラー!!! 自由過ぎるぞ! エヴァンスーー!!! 」




これでエヴァンス物語は一部完となりますが、時が来たらまた皆さんの前に現れます!


それではみなさんも自由に! お幸せに!ヾ(´∀`*)ノ

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