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自由の商人エヴァンス物語  作者: 橘 六六六
六章 ゲンシュタット帝国
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【95】エヴァンスの悪巧み




▽▲▽▲



  エヴァンスと若草色の髪の乙女ハートゥと、水色の髪の逞しい男ダイヤン3人でゲンシュタット帝国の国境へと向った。ここまでモンスターに幾らか出会いはしたが、ダイヤンの剣術とハートゥの魔法に助けられながらなんとかゲンシュタット帝国国境へと辿り着き検問所へ入った。


 受付で『観光』と書いてエヴァンス達は検問を難なく越えるとワルシュクの町へと入った。エヴァンスはその後にワルシュク領を越えてモスキア領を目指すためにレンタル馬車を借りて3人は乗り込んだ。


 馬車で4日間移動してモスキア領北部へ向かった。やはりスペーディー達の忠告通りモスキア領へ向かう道中、兵士や軍備輸送とすれ違った。エヴァンス達はモスキア領北部へと辿り着くと、そこは以前訪れたあの禍々しい魔王の領土であった。


「おーい! ライオネルー! 」


枯れた木々の間から魔物が現れ、手揉みしながらゴブリン2匹が挨拶をするとエヴァンスは要件を話して魔王軍魔獣軍団長ライオネルを読んでもらった。ハートゥは魔王軍の本拠地へ来た事を緊張しながら


「エヴァンスさん。南の魔王軍本拠地何かへ来て大丈夫なんですか? 殺されたりしません? 」


「大丈夫だよ。猫みたいなもんだ。」


到着したライオネルは3メートル程ある巨体のライオンの獣人であった為にハートゥとダイヤンは怯えていたが、ライオネルはエヴァンスを見るなり


「くぅーん、エヴァンスさん。こちらへいらっしゃったんですね。今日は何用で? 」


「いつもの通りお土産を持ってきたんだが、少しお願いが有ってだな。」


エヴァンスはそう言ってライオネルに、来る途中で買った肉や酒を大量に渡して要件を言うと


「それは面白い考えですね。くぅーん。」


「だろ? じゃあ頼んだぜライオネル。」


「いつもお土産ありがとうございますエヴァンスさん。お任せください。」


エヴァンス達は魔王の領土を去り、またワルシュクへと戻った。


 道中にエヴァンスは酒や食べ物を買い漁り、それを荷台いっぱいに乗せてワルシュク領へと入った。ゲンシュタット帝国内は有翼人やリザードマンや獣人も多く、その中では差別も多数行われ貧富の差は激しかった。兵士募集の貼り紙を見ているのは大半貧しい生活をしている者達であった。ワルシュクの町でエヴァンスは空き家を探して持ち主を捜し、そこを借りる事にした。


 その家は2階建てで1階は店舗で、2階を居住スペースと別れている。エヴァンス達は3人で掃除を行ないなんとか住める様にすると、1階部分も飲食店の造りへと改築をはじめた。2日で改築を終えるとダイヤンが部屋の一角をカーテンで覆ったスペースを指差し


「エヴァンスさん。このカーテンで仕切った空間はなんですか? 」


「それはこの店の特別なスペースさ。」


そう話していると、誰かが扉をノックした。まだお店もオープンしていないのに夜中の、来客はおかしいとハートゥとダイヤンは身構えた。するとエヴァンスは何事もなく扉を開けてその者を迎え入れた。


「やあ、早かったな。到着は明日だと思ったがありがとうな。」


「あたしたち魔属は空を飛べますしー。なんか楽しそうだからソッコー来ちゃいましたー。」


なんとそこにはセクシーな服に身を包んだ淫魔(サキュバス)が立っていた。ダイヤンとハートゥは突然のエロい来客に目を覆ったがエヴァンスはサキュバスの肩を叩いて


「いやぁ。お前、噂には聞いてたけど布が少ねぇな。それって一応隠してんの? 隠れてんの? エロいなあ。」


爆笑していた。そんなリアクションのエヴァンスを見たハートゥとダイヤンは基本的にこの人は性とか女心なんかが全く理解できないのだと納得した。


 エヴァンスはサキュバスに状況と任務を説明するとサキュバスはそれを了解してゲンシュタット帝国攻略メンバーとして参加した。






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