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スリッパ
2年前から変わったことの一つに、スリッパを履く習慣がついたことだ。
たまたま、泊まったちょっといいホテルで、ご自由にお持ち帰りできる室内用スリッパと出会い、連れて帰った。スリッパを履くほどの広い部屋に住んでいないし……と思っていたのだが、いざ履いて生活してみると、なるほど、足先の冷えが改善される。手放せなくなった。
日本は玄関で靴を脱ぐ文化があるが、そもそも欧米では部屋でも靴を履いているのだった。その意味では、今までの方が国際的基準でみたら、一般的な感覚とズレていたのだ。
そういえば、部屋では服を着ないという人がいるということを聞いたことがある。裸族なんて言われ方をするが、れっきとした大和民族である。それならば、私もスリッパ文化を取り入れるまでは、裸足族だったわけだ。
頭寒足熱なんて四字熟語があるように、頭は冷やして、足は温めろと言うのが教訓としてある。にも関わらず、一日の大半を無防備に足を寒気に晒し、放し飼い(身体には繋いでいるが)にしていたのだ。さぞ逞しく育っただろうはずなのに、先日の靴づれを思い出し、教育の限界を感じる。




