写経
このところ、日課で写経をしている。
仏教書を書き写しているわけではない。
好きな作家の好きな作品を、自分の手で文字に起こしてみたくなったのだ。
いざWordファイルに書きつけてみると(正確には打ち込むと言ったほうが正しい)、作者の気持ちの流れや思いが手に取るようにわか……ればいいのだが。
閑話休題、私は地の文を書くのが下手くそだ。会話もまあ上手くないのだが、地の文は本当に何をどう書いていいのかわからない。
だって地の文って、なにを書いてもいいような気もするし、でも人称や視点がごちゃごちゃにならないようにしないといけないし。
なにより、描写力が試される気がする。描写する力がないから、地の文に緊張してしまって、小学生の作文か、あるいは業務連絡のメールのような無味乾燥な説明文と化してしまうのだ。
で、その描写が、やはり先人たちの作品には、唸るものがあるのだ。時折出てくるパンチラインもさることながら、塩梅というか、過不足のなさというか。
あれ? もしかして愚痴っぽくなっちゃってる? あらやだ。私そんなつもりは滅相もないのだけれど、そうね、もっと貴婦人のような佇まいで居たいものね。
パンが無ければケーキを食べればいいじゃないと、かつてさる貴婦人が仰った。言葉の性質上、貴婦人と理不尽は似ている。
それではごきげんよう。




