末っ子
私には妹がいる。歳は四つ離れている。
私には姉もいるため、妹は末っ子ということになる。
末っ子というのは特別な生き物だ。我が妹に限らず、末っ子には共通点があるように思う。
末っ子は、甘えるのが上手い。年長の者に任せてしまえる雰囲気がある。
例えば、大きな荷物は運ばないが、交通整理やゴミ拾いなどして、一丁前に働いている風を装うなど。
主だってやることは任せるが、細々としたことをあえて引き受けることで、信頼を勝ち取る。最小限の労力で最大限の評価を得るのだ。
何かをやってもらった時にフォローを欠かさないところも抜け目ない。
さらに末っ子は、対立が生まれた時に、勝ち馬に乗るのが上手い。その嗅覚たるや、関ヶ原の小早川秀秋を彷彿とさせる(秀秋は八人兄弟の五男であったらしいが)。いつでも鞍替えできるように、普段から周囲と良好な関係を器用に築いている。
またこれらのことは、一家庭のきょうだい構成にとどまらず、例えばサークルなどの小さなコミュニティにおける、最年少者にも同様の傾向が見られるようである。
中間子である私は、甘えるのが下手で、不器用だ。だから損な役回りを引き受けることが多い(気がする)。末っ子へ歪な感情は、死ぬまで持ち続けるだろう。
それでもどこか憎みきれないのが、末っ子の末っ子たる所以である。それがまた口惜しい。




