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満員電車
陽射しの熱をより感じるようになってきた。ここのところ暖かで春めきを感じる。雨なんかが降っていても、光が差していれば気持ちがいい。狐の嫁入りは好き。をかし。
晴れていても、地下の屋内の電車で、「整列乗車にご協力ください」なんて言われるとすり減る。それでいて、整列乗車にご協力しない人をみるとモヤっとする自分もいる。
朝、遠出の用があったから、いつもより2時間ほど早く電車に乗る。いつも遅出だから、新鮮。噂の乗車率200%に遭う。毎日これだったなら厳しいなあと思う。
満員電車では、自分の意思に反してドア付近からドア付近へと押し出される。内臓の蠕動運動みたいだ。老廃物にならぬよう、必死にとどまる。
ちょうど背中合わせになっているおじさん(振り返れないけど、背中が広い)の熱を感じながら揺られる。家族を背負える幅がある。
吊革に届かない中央付近まで来ると、多少の揺れでは崩れない支えが四方にある。身体を預けると許されている気持ちになって、落ち着く。
新宿に着くと、ハンバーグのタネを握った時に指の間から出てくるように、押し出された。ホームに立つ。降りた人々は、それぞれの目的地へと歩いていく。




