君たちはどう生きるか
久しぶりに体調を崩している。夏風邪というやつだ。
理由は明明白白である。三連休に観に行った映画の座席が冷房直撃のポジションで、なおかつ外気の暑さにかまけて、館内の空調を考慮しない薄着ぶりだったためだ。
上映中、終始二の腕をさすり体温を逃さぬよう努めたのだが、二時間にわたる長期戦を持ち堪えることはできなかった。当然、寒さで映画どころではなかった。
次の日に炎天下の中を歩き回ったことも要因の一つだろう。アウトレットモールに行ったのである。前日にあれほど体温を逃すなと命令がなされていたにもかかわらず、今日は一刻も早く熱を放出しろという脳司令。コロコロと立場を変える上司には苦労するわけで、毛穴も毛細血管も反発の色を濃くしていた。
そんなこんなで、体温調節機能が異常をきたすのは時間の問題だった。喉の痛みからはじまり、鼻水に悩まされ、そして発熱。私は体調が悪くなると目にくる。目が痛くて光る画面はとても見ていられない。とりわけ今は薬でおさまってはいるが。
ただ、しんどくても会社へ行かなければならない日というものがあって、昨日も今日もまさにその日であった。コロナは当然陰性で、行かざるを得ない。
「君たちはどう生きるか」と問われたら、いまの私は「箱ティッシュを携えて働く」と答える。いちいちハレーションを起こしていた、東京アレルギーだった頃が今では懐かしい。




