表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【2万pv突破】東京アレルギー  作者: 晴後くもり
12/264

気をつけない



頭良いよねとか、賢いねとか、言われると居た堪れない気持ちになる。


照れももちろんあるのだけど、それ以上に、

頭良いと言われて気持ちよくなる人だと思われているんだと思うとおっかない。頭良い人には頭良いって褒めることはないのだ。頭良いで片付けられているところも寂しい。


こういうところを気にしているあたり、結局言われて気持ちよくなっているのだが、気づかないふりをする。


昨夜の夢。甘い顔の人が出てきた。


甘い顔の人が、甘い服を着ているとビビってしまう。鬼に金棒。


自分に似合うことがわかっていて、装備しているという自負か、こっちが勝手に引け目を感じているのかはわからない。


ただ目を離せずにいると、甘い顔の人がどんどん姿を変える。四肢がどんどん蕩けて伸びていく。他のところからもさらに足が生える。


ぜんぶで長い足8本と、元は腕だったらしい短い足2本になって変化を止めた。顔は依然として甘いままだ。


タコ以上イカ以下の足を持った甘い人を、「ゲソあま」と名付けた。今度白いコートに薄ピンクのニット、グレーの手袋の女を見かけたら「ゲソあま」と呼んでやろうと思う。心の中で。


嫉妬だということは、気づかないふりをしようと思う。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ