097 地図16(第21章末までの補足)
ここでは第21章末(第一部完結)までに描写された場所の地図や地名を紹介します。
21章6話までお読みになってからご覧になることをお奨めします。
◎ 紹介する項目
1. 広域地図(エウレア地方、アスレア地方、アフレア大陸の一部)
2. アスレア地方の西南部
3. テュラーク王国などアスレア地方の中部の西
4. ヤマト王国の地名(秋津の島の東部、陸奥の国など)
◎ 注記
以下に掲載する地図はおおよそのイメージです。
ゲームのマップ風に作成しているので、実際の地形や縮尺とは若干異なります。
なるべく設定の地形や位置間隔に合わせていますが、「だいたいこんな感じ」とお考え下さい。
アマノ王国は創世暦1001年6月1日に建国しました。
◎ 地図の見方
黒い破線は、広域地方間の境界線を意味します。紫の破線は、国境線を意味します。
アマノ王国の各領地の境界に設置された壁状のものは、領の境を示したものです。実際には踏破困難な山地となっており、人工物の境界は存在しません。
メリエンヌ王国の各領地の境界に設置された壁状のものは、領の境を示したものです。実際には国内の境界に城壁はありません(木で作った柵程度は、場所によってあるかもしれません)。
◎ 地形について
山脈(灰色のもの)は、人の行き来ができない高山です。ごく一部の例外を除いて、山越えは不可能であり、軍の移動などはできません。
山地(茶色のもの)は、険しい山地ですので、移動が困難です。国土全体が山地であるアマノ王国やヴォーリ連合国以外は、原則として道を作りません。
濃い緑色は森、薄い緑色は草原もしくは普通の土地です。
薄茶色は砂漠です。
海のうち、濃い青の部分は魔獣が多い海域です。通常は航海を避けます。進入した場合、高い確率で巨大な海生魔獣に襲われ船が沈みます。
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1. 広域地図(エウレア地方、アスレア地方、アフレア大陸の一部)
◎ 広域地図
地図の南端は赤道より上、地球で言えばサハラ砂漠の南端くらい。北緯で言えば15度くらい。
東西はおおよそアフリカ大陸の西端から東端に相当する場所。西はアフリカ大陸の西端とほぼ同じくらい。東はユーラシア大陸で言えばカスピ海辺りまで。
北端は北海やバルト海に相当する位置まで。北緯55度くらいまで。
・地球との主な違い
ヨーロッパ大陸の西部(エウレア地方)が地球より真っ直ぐ東西に伸びている。北欧、スカンジナビア半島に相当する陸地が存在しない。
地中海(メディテラ海)が広大で東端に陸地が存在しない。
アフリカ大陸(アフレア大陸)の北部が海になっている。
黒海が比較的小さい。カスピ海が存在しない。
ユーラシア大陸はアナトリア半島の南側から陸地が無く、海になっている。中東に相当する部分が殆ど存在しない。
以下では図中で示した場所について記します。
◎シュドメル海
ガルゴン王国、メリエンヌ王国、カンビーニ王国の間にある湾状の海。
11章20話で、シノブ達がメリエンヌ王国の南方海軍の旗艦メレーヌ号に乗って数時間の航海を楽しむ(メリエンヌ王国の港湾都市ブリュニョンの近海)。
その他13章のカンビーニ王国訪問、14章のガルゴン王国訪問で幾度か描写される。
◎エメール海
カンビーニ王国、メリエンヌ王国、デルフィナ共和国の間にある湾状の海。
作中での描写は無い。
◎メディテラ海
エウレア地方の南海岸からアフレア大陸の北海岸の間に広がる大洋。南北は2000km以上ある。東西は4000km近い。大半が魔獣の海域であり、エウレア地方の人々は北側のごく一部しか知らない。
14章34話から35話でガルゴン王国の近海が描写される(ガルゴン王国の海竜の試練やアルマン王国の偽装商船拿捕)。
◎ルシオン海
エウレア地方やアフレア大陸の西に広がる大海。遥か向こうにはアメリカ大陸に相当する陸地があると思われるが、エウレア地方の人々は知らない(エウレア地方の人々は、近海しか航海していない)。
14章から16章のアルマン王国との戦いで度々描写される。
◎海竜の島
海竜レヴィとイアスの棲家がある島。海竜の子リタンの棲家でもある。
島の近くは竜の棲家としての結界に守られているから魔獣はいない。そのため岸に近い辺りでは遊泳も可能。
12章2話から5話にかけてシノブ達が赴く。リタンがシノブの下で暮らすようになってからは、転移の神像を経由してリタンや他の子竜、光翔虎の子フェイニーが行き来することもある。
◎海竜の航路
西のものは海竜の長老ヴォロスと番のウーロが魔獣の海域を切り開いて作った航路。ガルゴン王国、メリエンヌ王国、カンビーニ王国の間にあるシュドメル海から真っ直ぐ南に向かって伸びる。
竜の狩場と同様な結界を造り、外部からの魔獣の侵入を防ぐと同時に、内部から魔獣を追い出したもの。
13章23話から24話でカンビーニ王国の王と王太子がヴォロスとウーロの試練を乗り越える。その結果、ヴォロス達は航路の作成を約束する。
その後14章34話でガルゴン王国の王と王太子が同じ試練を乗り越える。17章の時点までに航路は完成したと思われる。
17章22話から24話の建国式典終了後、カンビーニ王国とガルゴン王国は共同の探検船団をアフレア大陸に向けて送る。
エウレア地方とアスレア地方の境のものは、海竜リタンの両親レヴィとイアスが作った航路。アマノ王国の東端から海岸沿いにアスレア地方へと繋がる。
19章15話から17話の間で、東域探検船団がアスレア地方への初の航海に使用した。
◎アフレア大陸
地球のアフリカ大陸に相当する陸地。エウレア地方では南方大陸とも呼ぶ。
カンビーニ王国やガルゴン王国の船乗りでアフレア大陸に到達した者達はいるが、成功例は極めて稀で伝説的な偉業という扱い。
下記、海竜の航路が完成するまでの、エウレア地方でのアフレア大陸に関する認識。王族や貴族のような知識階級も下記程度で、一般の民はアフレア大陸についての知識を殆ど持っていない。
往復に成功すれば大金持ちになれるような珍品が手に入る。
黒い肌の人が住んでいる。
海竜のように首が長い動物が陸にいる。長い足で高さは岩竜や炎竜にも並ぶ。
団扇のように大きな耳と管のように長い鼻を持った動物がいる。これも竜や光翔虎のように大きい。
◎アスレア地方
地球の東欧より東に相当する地域。エウレア地方では東域とも呼ぶ。
ベーリンゲン帝国の皇帝や重臣の先祖は、650年以上前にアスレア地方から来た。他にエウレア地方の者がアスレア地方と行き来した記録は存在しない。
エウレア地方との境に近い辺りは砂漠。砂漠の中は僅かに存在する水場に集落があるだけ。エウレア地方との境界の山脈の麓には羊飼い達が少し住む。
砂漠の向こうには多数の国があるが、エウレア地方を知らなかった模様。
◎アスレア海
アスレア地方の南の海。アスレア地方では航海術が未発達なので、近海しか利用されていない。
また、アスレア地方とアフレア大陸を行き来した者はいない模様。
◎リムノ島
魔獣が多く、どこの国にも属していない無人島。
20章17話から21話でシノブ達が探検し、アマノ王国の領土とする。ただし、超越種などが利用するのみで、人間が住む予定はない。
◎ファルケ島
アルバン王国の海岸から350kmほど南にある無人島。20章27話でシノブ達が発見、海神ヤムとの戦いで前線基地とした。
海神ヤムが潜んでいたのは、ファルケ島から更に150kmほど南。
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2. アスレア地方の西南部
◎ アスレア地方の西南部(19章24話以降の情報を追記)
・大砂漠
オアシスに遊牧民が僅かに住む程度。
高緯度にも関わらず砂漠となっている理由は不明(大砂漠の北端で北緯54度、南端で北緯42度くらい)。
・アマズーン湾
大砂漠が終わった辺りに近い、大きな湾。
・エレビア半島
エレビア王国が存在する、アマズーン湾の西側の小さな半島。
・アズル半島
アゼルフ共和国が存在する、アマズーン湾の南側の大きな半島(アズル半島の南端で北緯31度くらい)。
◎エレビア王国
人族と獣人族の国。半島の小さな国だが、航路的には重要。
創世暦852年にエレビア一族が半島を纏め、エレビア王国が誕生する。
・王都エレビス
エレビア半島の東側。シノブ達が空からアマノ号で王宮に降りる(19章21話)。
・都市ペルヴェン
エレビア半島の西側。東域探検船団がアスレア地方で初めて寄港した場所(19章17話)。
・都市ヤングラト
エレビア半島の先端、南東部。ミリィなどがアゼルフ共和国のエルフと出会う(20章4話)。
◎キルーシ王国
人族と獣人族の国。
建国、およそ二百年前。正確には創世暦795年(現在が創世暦1001年)。
・王都キルーイヴ
アマノ王国の諜報員が潜伏し、情報収集した(19章12話)。
王立図書館がある。
・都市ヴォースチ
『南から来た男』が残した転移の地下遺跡が近くのディリャネの丘にあった(19章14話)。
ヴォースチは、シノブが姿を消して魔力を探った。それ以前に、アマノ王国の諜報員も訪れている。
・都市ガザーヴィン
ガザール家が太守を務める都市。南側の「ガ1」~「ガ4」の都市はガザール派の太守が治める都市。
ガザール家の反乱後、20章14話で都市ガザーヴィンに向かってキルーシ国王軍が進軍する。
・オームィル砦
テュラーク王国との国境を守る砦。南北の小砦を合わせて二千名くらいが配置されている。
シノブがテュラーク王国との国境に城壁を造った直後に立ち寄った(20章13話)。
◎アゼルフ共和国
エルフの国。遥か昔から存在する。
・集落イスケティア
テレシア族の中心集落。北緯39度くらい。ミリィがテレシア族の長クロンドラと会った場所(20章19話)。
・集落ルメティア
メテニア族の中心集落。北緯36度くらい。ルバイオスやアレイオスの故郷。
シノブ達がメテニア族の長老ルヴィニアと会った場所(20章23話)。
・プロトス山
玄王亀のアノームやターサが棲んでいる山。アノーム達の棲家は地下1kmほどに存在する。
アゼルフ共和国のエルフから話を聞いたシノブ達は、アノーム達に会いに行った(20章24話)。
◎アルバン王国
人族と獣人族の国。
建国、およそ三百年前。正確には創世暦689年(現在が創世暦1001年)。
『南から来た男』ヴラディズフは、ここからキルーシ地方に渡った。
・王都アールバ
ホリィやシノブが密かに王に会いに行った(20章18話)。
・都市ダクール
ホリィ達が訪れたことがある。
・都市アストラ
都市アストラの西方の漁村ラリクがルバーシュの出身地。
・都市カルバフ
都市カルバフの少し東の漁村ヴリトがヴラディズフの出身地。
・都市シャリラ
七百年ほど前、エルフのアレイオス達がヴラディズフに捕まった場所。
◎西メーリャ王国
ドワーフの国。
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3. テュラーク王国などアスレア地方の中部の西
◎ テュラーク王国と周辺
◎テュラーク王国
人族と獣人族の国。騎馬民族系。
東側に行くほど標高が高い。東端は平野部でも標高1000mを随分超える。
建国、創世暦820年前後。それまでも同一民族の別支族が王を立てていたから、王朝の交代に近い。
・王都フェルガン
アルバーノ達が密かに潜入(20章26話)。
・ディジャンの森
王都フェルガンの東南に広がる森。宮廷魔術師ルボジェクが秘密の研究施設を構えていた。
アルバーノ達が密かに潜入(20章38話)。
◎スキュタール王国
人族と獣人族の国。騎馬民族系。
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4. ヤマト王国の地名(秋津の島の東部、陸奥の国など)
◎ ナムザシ
大王領の一部。日本の東京都や近辺に相当。
かつてドワーフの英雄である雄雄名将弩がいた場所。19章28話などで登場。
◎ オオイド
ナムザシに存在する町。日本の大井に相当。19章28話に登場。
◎ カワド
ナムザシに存在する町。カワド城がある。カワド城は日本の江戸城に相当。19章29話に登場。
◎ カミタ
ナムザシの聖地。日本の神田に相当。19章28話などに登場。
一般にはカミタの神殿や隣接する禁域(10km四方に近い)も含めて呼ぶ。
◎ アシタ
カミタの禁域の一部。禁域となってからは名前は秘されている。
◎ 陸奥の国
ドワーフ達の国。日本の東北地方に相当。
人口36万人。殆どがドワーフ。
◎ タイズミ
陸奥の国の都。地球でいえば平泉に当たる。
ドワーフの姫である亜日夜刀美が父で王の長彦と鍛冶勝負をした。20章22話などで登場。
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※関連地理情報
それぞれの国についての説明は「003 地名1(エウレア地方の国々)」に記載。
メリエンヌ王国内についての説明は下記に記載。
「004 地名2(メリエンヌ王国)」
「024 地名4(メリエンヌ王国・その2)」
「036 地名5(王都メリエ)」
「038 地名6(フライユ伯爵領)」
「069 地名7(ヤマト王国)」
「083 地名8(ヤマト王国・ウピンデムガ)」
※関連地図
・メリエンヌ王国周辺
「011 地図1(メリエンヌ王国周辺)」「043 地図4(メリエンヌ王国周辺 都市名入り)」に掲載。
・エウレア地方全体(アマノ王国成立前)
「032 地図2(エウレア地方の国々)」に掲載。
・ベルレアン伯爵領・王領・フライユ伯爵領の拡大図
「041 地図3(ベルレアン伯爵領・王領・フライユ伯爵領)」に掲載。
・ベーリンゲン帝国(現在のアマノ王国)
「046 地図5(ベーリンゲン帝国・西部~中央部 都市名入り)」に掲載。
・メリエンヌ王国南部およびカンビーニ王国
「054 地図6(マリアン伯爵領周辺・カンビーニ王国・シュドメル海)」に掲載。
・ガルゴン王国およびアルマン王国
「065 地図7(ガルゴン王国・アルマン王国)」に掲載。
・エウレア地方全体(アマノ王国成立後)
「071 地図8(エウレア地方の国々・アマノ王国建国後)」に掲載。
・アマノ王国およびデルフィナ共和国
「072 地図9(アマノ王国・デルフィナ共和国)」に掲載。
・エウレア地方と周辺
「073 地図10(エウレア地方・東域および南方大陸の一部)」に掲載。
・アマノ王国・第一期街道開通後
「075 地図11(アマノ王国・第一期街道開通後)」に掲載。
・東域(アスレア地方)
「084 地図12(東域の国家)」に掲載。
・アマノ王国・第二期街道開通後
「091 地図14(アマノ王国・第二期街道開通後・河川あり)」に掲載。
・キルーシ王国・アルバン王国・大砂漠
「092 地図15(キルーシ王国・アルバン王国・大砂漠)」に掲載。




