070 登場人物23(第17章前半)
ここでは17章前半で登場した人々を紹介します。
17章19話までお読みになってからご覧になることをお奨めします。
◎ 紹介する項目
1. アマノ王国
2. メリエンヌ王国
3. ヤマト王国
4. 光翔虎
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1. アマノ王国
※旧帝国領がアマノ王国となったのは17章22話(創世暦1001年6月1日)だが、17章開始より前に事実上は新体制に移行している。
◎ リンハルト・フォン・ベルトーネル
ベルトーネル子爵の次男。栗色の髪。灰色の瞳。20歳。
落ち着いた風貌。二つ三つは年上に感じる。
創世暦1001年5月半ば、領都ヴァイトシュタット(6月1日からの王都アマノシュタット)でシノブ達と出会う。
魔力を溜められない体質で子爵家から離れ、別邸で長い間静養していた。静養中は子供達に学問や商業について教えていた。
アミィの作った薬で健康になり、人品も優れていたため新王国の内政官として採用される。
両親や祖父母、兄は、竜人化で死亡した。
ベルトーネル子爵は商務卿の下で働いていた。
◎ ハンス・ホルツケン
人族。男性。貴族向け大工の棟梁。40代前半。
黒髪に濃い茶色の瞳。がっしりした体格。
領都ヴァイトシュタットに出たシノブ達と食堂で出会う。
帝国の崩壊に伴い貴族向けの大工仕事が激減し、弟子達を手放す。そのとき弟子の行く末を案じて仕事を紹介したり充分な慰労金を渡したりした、情に厚い男。家族と共にリンハルトの下に身を寄せていた。
リンハルトの事件以後は、新たに貴族となった者達の仕事も請け負えるようになった模様。
◎ デリア・ホルツケン
人族。ハンスの妻。40歳前後。
栗色の髪、緑の瞳。ふくよか。
リンハルトの館に行ってからは、彼の世話などを担当していた。
◎ アンネ・ホルツケン
人族。ハンスの娘。17歳。
栗色の髪、緑の瞳。
リンハルトの館に行ってからは、使用人として働いていた。
◎ カール・ホルツケン
人族。ハンスの息子。12歳。
黒髪に濃い茶色の瞳。父に似て体格が良い。
リンハルトの館に行ってからは、使用人として働いていた。
◎ インゴルフ・エンゲルベルト
人族。借金取りの老人。リンハルトの館を乗っ取りに来た。70歳くらい。
◎ ルコリッツ・フォン・ザイチェルト
名前のみ登場。
人族。元ゾルムスブルク伯爵。20代後半。
行いの良い人物で、新王国でも別領地の伯爵を任される予定。
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2. メリエンヌ王国
◎ アヴニール・ド・セリュジエ
人族。ベルレアン伯爵コルネーユの第三子で長男。第一夫人カトリーヌの息子。
創世暦1001年5月11日誕生。金髪碧眼。
アムテリアの祝福を授かっており、極めて優秀な才能を持つらしい。もっとも現在は生後間もないため、知るのはごく一部の者のみ。
愛称「アヴくん」「アヴちゃん」など。シノブは溺愛し、毎日のように会いに行く。
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3. ヤマト王国
◎ 大和斎 (ヤマト・イツキ)
「068 登場人物22(第16章)」でも紹介。
人族。大和健琉の叔母。19歳。身長160cmくらい。
当代のヤマト姫。ヤマト姫は巫女の長で、ヤマト大王家の王女で最も神の加護が強い者が就任する。
長い黒髪、濃い茶色の瞳。タケルに似たところもある美しい女性。
かなりの頻度で神託を得ているらしい。
タケルに筑紫の島の神域に行くように言ったのも神託を授かったからで、同様に帰還も神託により知っていた。
種族に拘らず、狐の獣人の穂積立花を巫女とし、自身の側近くに置く。
普段はヤマト王国の都の大内裏にある神祇官、その最奥の斎院で暮らしている。
ヤマト王国の人では全般的に小柄だが、その中でも大王家は顕著。その代わり魔力が多く、多様で強力な術を使う者を輩出する。
◎ 大和多利彦 (ヤマト・タリヒコ)
人族。ヤマト王国の第一王子。22歳。身長165cmくらい。
黒髪、濃い茶色の瞳。小柄で顔もタケルに似ている。
獣人族を嫌い、人族を至上とした体制を目指す。そのため他種族との融和を訴えるタケルと仲が悪い。
◎ 大和威利彦 (ヤマト・イリヒコ)
人族。ヤマト王国の大王。40代半ば。身長165cmくらい。
黒髪、濃い茶色の瞳。小柄で顔もタケルに似ている。
十年前の疫病のとき、率先して治療し多くの者を救った。しかし、魔力を使いすぎて体を壊す。その後は臥せりがちになり、最近は第一王子のタリヒコに政務も任していた。
◎ 大和稲穂 (ヤマト・イナホ)
名前のみ登場。
人族。イリヒコの第一妃。故人。10年前に死去。
第一王子タリヒコの母。
◎ 大和琴女 (ヤマト・コトメ)
名前のみ登場。
人族。イリヒコの第二妃。三十代後半。
第二王子タケルの母。
◎ 大和五十鈴 (ヤマト・イスズ)
名前のみ登場。
人族。先代のヤマト姫。タケルの曾祖母で、イリヒコやイツキの祖母。故人。
イツキの成人する四年前までは生存し、それまでヤマト姫を務める。ヤマト姫は、適切な後継者がいなければ結婚後も続ける。
◎ 穂積立花 (ホヅミ・タチハナ)
狐の獣人。大和健琉の思い人。14歳。身長156cmくらい。
魔力も多いので巫女に向いている。イツキ姫の下で巫女として働いている。快活な少女。
長い黒髪、濃い茶色の瞳。
◎ 穂積焼刃 (ホヅミ・ヤイバ)
狐の獣人。タチハナの父。名前は大王から授かった。30代後半。
剣術の達人。魔術も使って火の攻撃を混ぜる。
シャンジーが姿を消して訪れたとき、彼に乗っていた者達の気配を察して戦いを挑む。姿消しを使った光翔虎が隠したものを察することは、よほどの者でも不可能であり、シャンジーは驚愕する。
◎ 穂積鞘女 (ホヅミ・サヤメ)
狐の獣人。ヤイバの妻でタチハナの母。30代後半。
ヤイバと共にシャンジー達が語るイズハと家族が襲撃された一件を聞く。
◎ 穂積霧刃 (ホヅミ・キリハ)
名前のみ登場。
狐の獣人。ヤイバとサヤメの子でタチハナの兄。17歳。
剣術が得意。有望な若手だが、まだ王族から名を授かるほどではない。
シャンジー達が訪れたときには、夜勤で留守をしていた。
◎ 穂積黒刃 (ホヅミ・クロバ)
狐の獣人。ヤイバの父でタチハナの祖父。60歳前後。
ヤイバと共にシャンジー達が語るイズハと家族が襲撃された一件を聞く。
◎ 穂積鐔女 (ホヅミ・ツバメ)
狐の獣人。ヤイバの母でタチハナの祖母。50代後半。
ヤイバと共にシャンジー達が語るイズハと家族が襲撃された一件を聞く。
◎ 穂積泉葉 (ホヅミ・イズハ)
狐の獣人。ナニワの町にいた少女。七歳。タチハナの又従姉妹。
長い黒髪、濃い茶色の瞳。魔力が多いので巫女に向いている。
両親と共に都の郊外を散策していたところ襲撃される。両親がイズハを川に逃がし、船で下流に逃れる。その後、河口近くのナニワの町に辿り着いたが、街のならず者に捕まり押し売りの売り子にされる。
シノブ達に救われ、タケルやシャンジーの活躍で襲撃の件も解決し、祖父母の下に戻る。
◎ 穂積都流技 (ホヅミ・ツルギ)
狐の獣人。イズハの父。中級の武人として大王家に仕えていた。
創世暦1001年4月の上旬に襲撃される。イズハを逃がそうと奮戦し死去。
剣の達人。ツルギの名は大王から授かった。
タチハナの祖父の弟がツルギの父。タチハナの家が本家でイズハの家が分家。
ツルギの父と母は、息子の責を問われ蟄居(名前は出ていない)。
◎ 穂積豊女 (ホヅミ・トヨメ)
狐の獣人。イズハの母。
創世暦1001年4月の上旬に襲撃される。イズハを逃がそうと奮戦し死去。
◎ 中部多知人 (ナカベ・タチヒト)
人族。ナニワの町の武人。獣人族が嫌い。30歳前後。
タケルの兄タリヒコと親しい。彼から『多』の一字を貰う。
町のならず者と癒着していた。兄のタチマロの陰謀が明らかになった後、捕縛された模様。
◎ 中部多知麻呂 (ナカベ・タチマロ)
人族。都の目付。タチヒトの兄。30代半ば。
タケルの兄タリヒコと親しい。彼から『多』の一字を貰う。
武人だが、符術という特殊な魔術を得意とする。符術には禁術とされるものが多く、そちらでは出世できないと考え、武人になった。しかし武人でも大きな成功は収められず、成り上がるために禁術を用いることを決意する。
十年前辺りから、タリヒコに都合の良いことを吹き込んで接近した。十年前の疫病や、イズハと家族の襲撃も彼の企み。
シャンジーやシノブ達の活躍により捕らえられた。
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4. 光翔虎
◎ フェイジー
「067 登場人物21(第15章)」でも紹介。
光翔虎の雄。バージとパーフの子。三百歳くらい。
百年くらい生まれた地に戻っていないため、妹のフェイニーも会ったことがなかった。
最近はヤマト王国の高山で修行していた。年齢に相応しい強さだが、粗忽な性格らしい。
気分転換に山を降りたとき、タケル達と共にいたシャンジーを発見。そしてシャンジーが人間に従えられていると勘違いし、連れ去る。
シャンジーと決闘するが、侮り敗北。その後、メイニーと共にシャンジーを助けることとなった。
 




