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036 地名5(王都メリエ)

 ここではメリエンヌ王国の王都メリエについて紹介します。



◎ 王都メリエ

 メリエンヌ王国の王都。

 人口15万人。面積などは末尾の「各都市の比較」に記載。

 ベルレアン伯爵領の南部の都市アデラールから南西270kmくらい。

 アシャール公爵が治める都市アシャールから南西120kmくらい。


 元々は現在のメリエンヌ王国に相当する地域に乱立していた都市国家の一つ。初代国王エクトル一世は都市国家メリエの貴族であった。

 エクトル一世は、都市国家同士の争いを制し創世暦450年にメリエンヌ王国を築いた(シノブがこの世界に現れたのは創世暦1000年)。



◎ 王宮

 王都メリエの中央区の中心部に存在する。綺麗な宮殿と尖塔から、水晶宮と呼ばれる。

 王宮と通りの間には大きな堀が存在し、堀の向こうには高さ8mくらいの城壁がある。

 『メリエンヌ古典様式』に則って左右対称に広がる大宮殿を中心に、大小いくつもの別棟が繋がっている。大宮殿は公式な場。他に王家の私的な空間である小宮殿、王族を警護する騎士が詰める騎士隊本部などが存在する。主な建物は、回廊で繋がっている。

 要所要所には、物見も兼ねた天を突くような尖塔がある。尖塔には壁には煌くタイルが張られ、窓には透明度の高い大きなガラスが使われている。

 王宮の面積は16万平方m(16ha)くらい。敷地は400m×400mくらいの正方形。



 大宮殿には、以下が存在する。


・光の間

 謁見などが行われる王宮で最も格式が高い広間。奥行き50mほどの大広間。正式には『アムテリアの間』というが、大神アムテリアへの遠慮から本来の名で呼ばれることはない。

 正面の壇上には玉座が設置されている。

 壇と反対側にある入り口の扉は、表面に王家の紋章である二頭の金獅子が支える盾が刻まれている。


・アルフールの間

 午餐会や晩餐会などのパーティーなどが行われる。大宮殿の右翼にある。

 名称は、森の女神であり植物全般を司る豊穣の女神アルフールに由来する。


・ポヴォールの間

 軍議や密議などが行われる。大宮殿の右翼二階にある。

 壁が厚く防音措置も充分施されている。

 名称は、戦いの神ポヴォールに由来する。


・星々の間

 舞踏会などが行われる。大宮殿の右翼一階にある。

 名称は、幾千万もの星々を表した華麗な装飾に由来する。


・審議の間

 査問会などが行われる。



 小宮殿には、以下が存在する。


・白百合の間

 小宮殿の奥にあるサロン。

 聖人ミステル・ラマールが自ら指揮して造ったと言われている。



◎ 大通り

 東西南北にそれぞれ存在する大門から、中心部に向かって伸びる最も大きな道。王都メリエの場合、幅50mくらい。ベルレアン伯爵領の領都セリュジエールは、幅30mくらい。



◎ 中央区の中心部

 中央で大通りは交差している。中央は直径100mくらいの大きな広場。

 北西側が王宮。その後ろ側(北側や西側)に直臣の住む館がある。

 北東側に大神殿。王都メリエから南方5kmに聖地サン・ラシェーヌが存在するため、王都の大神殿は、どちらかと言えば日常的な儀式を行う場となっている。伝統的な行事は聖地の大聖堂で行われることが多い。

 南西には官庁や貴族の住む館がある。南東には軍の駐屯所。

 伯爵達の館(別邸)は、王宮とは大通りを挟んで南側にある。

 都市の構造は、各伯爵領の領都や都市も基本的には同じ。王都メリエを真似して各都市が整備した。



◎ 区割り

 中央区と一般区(北区・南区・東区・西区)に分かれる。

 中央区には、王宮、貴族の館、軍や政府の設備などが存在する。中央区は王都の三割を占める。端から端まで2km以上。中央区の面積は、640haくらい。


 一般区には、住民の居住区、商会や工房などが存在する。一般区の中央寄りには、高級店や軍や政府が必要とする商会が多い。



◎ 王都の城門

 城壁の高さは15m。厚さは10mほど。

 門のあたりは12mの厚さ。高さも17mと高め。

 正面には、巨大な石の壁にアーチ状の城門が3つ開いている。アーチの高さは中央の門は城壁の半分ほどで、幅は8mくらい。その左右に、半分くらいの大きさの門が1つずつ開いている。



◎ 王都のベルレアン伯爵家別邸

 ベルレアン伯爵家をはじめ、建国の功臣である七伯爵家は、王宮から程近い場所に屋敷を割り当てられている。ベルレアン伯爵家の別邸も、水晶宮と謳われる王宮の南側、大通りを挟んだ向かい側にある。

 王の周囲を囲む城壁は、高さ8mくらいだが、王宮の近くでそれを超える高さの建物は、七伯爵の別邸だけ。建国の功臣の特権らしい。



◎ 王都の商会など


・ボドワン商会

 シノブの使用人となったリゼット・ボドワン(姉・侍女)やレナン・ボドワン(弟・従者見習い)の父ファブリ・ボドワンが経営する商会。ベルレアン伯爵領に本店を構える。

 北区に王都の支店がある。北区の中でも中央区に近い、一等区と呼ぶべき区域に入ってすぐに存在する。

 一階に細工物など、二階に武具などを置いている。

 奥に工房があるが、簡単な修理や調整を行うための場所。武具の製造や本格的な修理は、王都の城壁近くにある工房街で行っている。

 中庭に馬車を止める場所がある。


・ソレル商会

 フライユ伯爵領に本店を構える。

 北区の中でも中央区に近い、一等区と呼ぶべき区域に入ってすぐに王都の支店(王領本店)が存在する。ボドワン商会から通りを挟んで数軒先。

 『メリエンヌ古典様式』に則った歴史を感じさせる優美な四階建ての建物。

 商会主ガストン・ソレルとその父ジェラール・ソレルは帝国の間者。王領に潜入した戦闘奴隷が解放された後、ソレル親子が捕まり商会は閉鎖される。


・ブランザ商会

 シノブの侍女となったソニア・イナーリオが勤めていた。

 王都の食材を扱う商会。南区のポワソン通りにある。城門に比較的近い。

 南方に存在し周囲を海に囲まれたカンビーニ王国から海産物を輸入している。

 夫人は、カンビーニ王国の出身。そのため、品揃えも良い。


・ポワソン通り

 食材を扱う商会が集まる通り。南の大門に続く大通りから、少し細い脇道に入ったところにある。


・服飾店モルガーヌ(モルガーヌ商会)

 裕福な庶民から貴族の従者あたりを顧客とする服飾店。王都の南区にある。比較的城門に近い。

 シノブがソニアから教えてもらい、お忍びで行く。


・ニコラの食堂(ラペルトリ商会)

 現在の店主がニコラなので、そう呼ばれている。

 王都の南区にある。中央区と城門の間くらい。モルガーヌよりは中心に近い。

 本来は宿屋ラペルトリという、富裕層向けのホテル。基本的には宿泊客向けだが、食事のみの提供もしている。



◎ 各都市の比較


・王都メリエ

 人口 15万人

 面積 2000ha

 一辺 4.472km

 人口密度 7500人/平方km


・都市アシャール

 人口 32000人

 面積 425ha

 一辺 2.061km

 人口密度 7529人/平方km


・領都セリュジエール

 人口 50000人

 面積 800ha

 一辺 2.828km

 人口密度 6250人/平方km


・都市アデラール

 人口 30000人

 面積 420ha

 一辺 2.049km

 人口密度 7143人/平方km


・都市セヴラン、都市ルプティ

 人口 20000人

 面積 300ha

 一辺 1.732km

 人口密度 6667人/平方km



※「一辺」について

 「一辺」は、都市の形状を正方形とした場合の辺の長さ。実際には、必ずしも正方形とは限らない。


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