100 地図17(広域地図・イーディア地方)
ここでは第23章で描写された場所の地図や地名を紹介します。
23章29話までお読みになってからご覧になることをお奨めします。
◎ 紹介する項目
1. 広域地図(エウレア地方、アスレア地方、アフレア大陸北部、イーディア地方)
2. イーディア地方の全体図
3. イーディア地方北西部
4. アウスト大陸の集落の名
◎ 注記
以下に掲載する地図はおおよそのイメージです。
ゲームのマップ風に作成しているので、実際の地形や縮尺とは若干異なります。
なるべく設定の地形や位置間隔に合わせていますが、「だいたいこんな感じ」とお考え下さい。
地図の内容は創世暦1002年1月初めのものです。
◎ 広域地図の境界線
黒い破線は、広域地方間の境界線を意味します。紫の破線は、国境線を意味します。
アマノ王国の各領地の境界に設置された壁状のものは、領の境を示したものです。実際には踏破困難な山地となっており、人工物の境界は存在しません。
メリエンヌ王国の各領地の境界に設置された壁状のものは、領の境を示したものです。実際には国内の境界に城壁はありません(木で作った柵程度は、場所によってあるかもしれません)。
◎ その他の地図の境界線
黒い破線は、国境線を意味します。
◎ 地形について
山脈(灰色のもの)は、人の行き来ができない高山です。ごく一部の例外を除いて、山越えは不可能であり、軍の移動などはできません。
山地(茶色のもの)は、険しい山地ですので、移動が困難です。国土全体が山地であるアマノ王国やヴォーリ連合国以外は、原則として道を作りません。
濃い緑色は森、薄い緑色は草原もしくは普通の土地です。
薄茶色は砂漠です。
海のうち、濃い青の部分は魔獣が多い海域です。通常は航海を避けます。進入した場合、高い確率で巨大な海生魔獣に襲われ船が沈みます。
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1. 広域地図(エウレア地方、アスレア地方、アフレア大陸の一部)
◎ 広域地図
地図の南端は赤道より上、北緯で言えば6度くらい。地球で言えばサハラ砂漠の南のサバンナあたりまで。
東西はおおよそアフリカ大陸の西端からインド亜大陸の東端に相当する場所。
北端は北海やバルト海に相当する位置まで。北緯55度くらいまで。
・地球との主な違い
ヨーロッパ大陸の西部(エウレア地方)が地球より真っ直ぐ東西に伸びている。北欧、スカンジナビア半島に相当する陸地が存在しない。
地中海(メディテラ海)が広大で東端に陸地が存在しない。
アフリカ大陸(アフレア大陸)の北部が小さい。サハラ砂漠の南端くらいからが陸地で、それより北は海になっている。
黒海が比較的小さい。カスピ海が存在しない。
ユーラシア大陸はアナトリア半島の南側から陸地が無く、海になっている。中東に相当する部分が殆ど存在しない。
アラビア海が狭い。アフリカ大陸(アフレア大陸)の東端とインド亜大陸(イーディア地方)の西端が同じ経度となっている。
以下では図中で示した場所について記します。
◎シュドメル海
ガルゴン王国、メリエンヌ王国、カンビーニ王国の間にある湾状の海。
◎エメール海
カンビーニ王国、メリエンヌ王国、デルフィナ共和国の間にある湾状の海。
◎メディテラ海
エウレア地方の南海岸からアフレア大陸の北海岸の間に広がる大洋。南北は2000km以上ある。東西は4000km近い。大半が魔獣の海域であり、エウレア地方の人々は北側のごく一部しか知らなかった。
しかし南方探検船団がアフレア大陸との航路、東域探検船団が北大陸沿岸部の航路を確立し、その近辺は明らかになってきた。
◎ルシオン海
エウレア地方やアフレア大陸の西に広がる大海。遥か向こうにはアメリカ大陸に相当する陸地があると思われるが、エウレア地方の人々は知らない(エウレア地方の人々は、近海しか航海していない)。
◎海竜の島
海竜レヴィとイアスの棲家がある島。海竜の子リタンの棲家でもある。
島の近くは竜の棲家としての結界に守られているから魔獣はいない。そのため岸に近い辺りでは遊泳も可能。
◎海竜の航路
西のものは海竜の長老ヴォロスと番のウーロが魔獣の海域を切り開いて作った航路。ガルゴン王国、メリエンヌ王国、カンビーニ王国の間にあるシュドメル海から真っ直ぐ南に向かって伸びる。
竜の狩場と同様な結界を造り、外部からの魔獣の侵入を防ぐと同時に、内部から魔獣を追い出したもの。
エウレア地方とアスレア地方の境のものは、海竜リタンの両親レヴィとイアスが作った航路。アマノ王国の東端から海岸沿いにアスレア地方へと繋がる。
◎アフレア大陸
地球のアフリカ大陸に相当する陸地。エウレア地方では南方大陸と呼んでいた。
南方探検船団が遠征するまで、カンビーニ王国やガルゴン王国の船乗りでアフレア大陸に到達した者達はいるが、成功例は極めて稀で伝説的な偉業という扱いだった。
南方探検船団は、ウピンデ国、マガリビ族の土地、マザリギ族の土地に訪れた。現在は更に北海岸の航路開発をしている。
◎アスレア地方
地球の東欧より東に相当する地域。エウレア地方では東域とも呼ぶ。
ベーリンゲン帝国の皇帝や重臣の先祖は、650年以上前にアスレア地方から来た。他にエウレア地方の者がアスレア地方と行き来した記録は存在しない。
エウレア地方との境に近い辺りは砂漠。砂漠の中は僅かに存在する水場に集落があるだけ。エウレア地方との境界の山脈の麓には羊飼い達が少し住む。
砂漠の向こうにはエレビア王国など多数の国がある。しかし、これらの国々を含め、東域探検船団が訪れるまでエウレア地方を知らなかった。
ズヴァーク王国の建国は創世暦1001年12月初め。かつてはテュラーク王国だった。
創世暦1002年1月半ばの時点では、東域探検船団がタジース王国への訪問準備を開始、イヴァール達のアスレア地方北部訪問団が西メーリャ王国に向けて飛行船で移動中。
◎アスレア海
アスレア地方の南の海。アスレア地方では航海術が未発達なので、近海しか利用されていない。
過去にアスレア地方とアフレア大陸を行き来した者はいない。
◎リムノ島
巨大魔獣が多く、どこの国にも属していない無人島。
創世暦1001年10月にシノブ達が探検し、アマノ王国の領土とする。ただし超越種などが利用するのみで、人間が住む予定はない。
◎ファルケ島
アルバン王国の海岸から350kmほど南にある無人島。創世暦1001年10月にシノブ達が発見、海神ヤムとの戦いで前線基地とした。
海神ヤムが潜んでいたのは、ファルケ島から更に150kmほど南。
創世暦1002年1月の時点ではアマノ王国の領土に編入しているが、本格的な利用はしていない。将来はアフレア大陸に渡る航路として活用する予定だが、まだ南方航路開発まで手が回っていない。
◎イーディア地方
地球のインド亜大陸に相当する場所。
北部は8000m級の高山で完全に塞がれ、他の地方と陸路では行き来できない。海路も西は魔獣の海域が広がっており、アスレア地方やアフレア大陸との交流はない。
東部にも魔獣の海域があるが、そちらは時々行き来に成功する者がいる。イーディア地方の東、東南アジアに相当する場所はスワンナム地方と呼ばれている。
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2. イーディア地方の全体図
◎ イーディア地方の全体図
・西の砂漠
巨大な魔獣が棲む砂漠。人は住んでいない。
単に「砂漠」とも呼ばれる。
・マハーリャ山脈
地球のヒマラヤ山脈に相当する大山脈。8000m級の高山が連なり、他の地方との行き来は不可能。
マハーリャ山脈の中腹は涼しく、ドワーフ達が住んでいる。
・ダクシア高地帯
中央の高地帯。デカン高原に相当。
荒れ地が多く木々は少ない。魔獣の領域が大半を占めており、外周付近の僅かな場所を除くと人は住んでいない。
・光翔虎の棲家
イーディア地方の南の森に二つある。
北側はアーディヴァ王国に囚われていたドゥングの出身地。現在は父ヴァーグ、母リャンフ、妹ヴァティーが棲んでいる。ヴァーグはメイニーの伯父、リャンフはフェイニーやフェイジーの叔母。
南側にはフォーグと彼の番、娘が棲んでいる。娘は既に成体で、双子の兄ヴェーグは世界を放浪して修行中。フォーグはシャンジーの伯父。
・その他
南部や南西部には熱帯雨林があり、そこにエルフ達が住んでいる。他は人族や獣人族が棲む場所。どの種族も肌は褐色。
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3. イーディア地方北西部
◎ イーディア地方北西部
◎アーディヴァ王国
人族と獣人族の国。創世暦820年に建国、建国から百八十二年。
神王虎から力を授かったという、ヴァクダ・アーディヴァが興した国。
・王都アグーヴァナ
アーディヴァ王国のほぼ中央に存在。北緯27度くらい。
ここでシノブ達はアーディヴァ王国の現国王ジャルダと大神官バドゥラと対決した(23章20話~23話)。
・大神殿
タージ・マハールに似た白い壮麗な建物がある。
王都アグーヴァナの近くのディヴァプーラという場所にある。王都から10kmくらい北。
ここでシノブ達は封印されていた光翔虎のドゥングを助け出した(23章17話~18話)。
・パルタゴーマの町
王都アグーヴァナの北北西、砂漠に近い大集落。
パルタゴーマや一帯を治める領主が住んでいる。
シノブ達は民を苦しめる領主を改心させ、更に神王虎の謎の一部を知った(23章14話~16話)。
・サシャマ村
パルタゴーマの西の農村。パルタゴーマの領主が預かる領域内。
シノブ達は助けた少年シダールと少女アーシュカをサシャマ村に送り届け、そこで神王虎の話を聞いた(23章12話~13話)。
◎リシュムーカ王国
人族と獣人族の国。アーディヴァ王国の南に隣接している。
23章26話で調査隊を送り込んだのみで、殆ど描写はない。
・王都パータプーラ
近くに白い建物がある大きな街。
現時点でシノブは訪問していないが、探索の一環でホリィやマリィが訪れたことはある。
◎カンダッタ王国
人族と獣人族の国。アーディヴァ王国の東に隣接している(南側の国)。
23章28話で調査隊を送り込んだことに触れているが、具体的な描写はない。
フェイニーとヴァティーの対決(23章27話)はダクシア高地帯の西端近くで、カンダッタ王国とリシュムーカ王国の間。
・王都ラジャグーハ
近くに白い建物がある大きな街。
現時点でシノブは訪問していないが、探索の一環でホリィやマリィが訪れたことはある。
◎チャンガーラ王国
人族と獣人族の国。アーディヴァ王国の東に隣接している(北側の国)。
23章28話で調査隊を送り込んだことに触れているが、具体的な描写はない。
・王都マハーグラ
近くに白い建物がある大きな街。
現時点でシノブは訪問していないが、探索の一環でホリィやマリィが訪れたことはある。
・シャプラ
マハーリャ山脈の麓。王都マハーグラの、ほぼ真北。
チャンガーラ王国の聖地。多くの神殿や神像がある。神泉がある場所。
神泉の水の異変をシノブ達は調べ、海竜の子リタンが穢れを払った(23章28話~29話)。
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4. アウスト大陸の集落の名
◎ ドゥアル
街道脇の小集落。五十戸にも満たない規模。
アウスト大陸の東側、内陸に300kmほど入ったところ。南北はほぼ真ん中あたりで南緯27度ほど。
シノブ達がモアモア飼いの少女チュカリと会った場所(23章2話)。
◎ ナンジュマ
ドゥアルから30kmほど東の大集落。交通の要衝で戸数は千を優に超える。金鉱もあり裕福な町。
シノブ達は、モアモア飼いの少女チュカリと彼女の家に行く(23章3話~5話)。
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※関連地理情報
それぞれの国についての説明は「003 地名1(エウレア地方の国々)」に記載。
メリエンヌ王国内についての説明は下記に記載。
「004 地名2(メリエンヌ王国)」
「024 地名4(メリエンヌ王国・その2)」
「036 地名5(王都メリエ)」
「038 地名6(フライユ伯爵領)」
「069 地名7(ヤマト王国)」
「083 地名8(ヤマト王国・ウピンデムガ)」
※関連地図
・メリエンヌ王国周辺
「011 地図1(メリエンヌ王国周辺)」「043 地図4(メリエンヌ王国周辺 都市名入り)」に掲載。
・エウレア地方全体(アマノ王国成立前)
「032 地図2(エウレア地方の国々)」に掲載。
・ベルレアン伯爵領・王領・フライユ伯爵領の拡大図
「041 地図3(ベルレアン伯爵領・王領・フライユ伯爵領)」に掲載。
・ベーリンゲン帝国(現在のアマノ王国)
「046 地図5(ベーリンゲン帝国・西部~中央部 都市名入り)」に掲載。
・メリエンヌ王国南部およびカンビーニ王国
「054 地図6(マリアン伯爵領周辺・カンビーニ王国・シュドメル海)」に掲載。
・ガルゴン王国およびアルマン王国
「065 地図7(ガルゴン王国・アルマン王国)」に掲載。
・エウレア地方全体(アマノ王国成立後)
「071 地図8(エウレア地方の国々・アマノ王国建国後)」に掲載。
・アマノ王国およびデルフィナ共和国
「072 地図9(アマノ王国・デルフィナ共和国)」に掲載。
・エウレア地方と周辺
「073 地図10(エウレア地方・東域および南方大陸の一部)」に掲載。
・アマノ王国・第一期街道開通後
「075 地図11(アマノ王国・第一期街道開通後)」に掲載。
・東域(アスレア地方)
「084 地図12(東域の国家)」に掲載。
・アマノ王国・第二期街道開通後
「091 地図14(アマノ王国・第二期街道開通後・河川あり)」に掲載。
・キルーシ王国・アルバン王国・大砂漠
「092 地図15(キルーシ王国・アルバン王国・大砂漠)」に掲載。
・広域地図(エウレア地方、アスレア地方、アフレア大陸の一部)
「097 地図16(第21章末までの補足)」に掲載。
合わせてアスレア地方の西南部や中西部も掲載。




