第5話:謎の男。そして初めての実戦
その後は何ごともなく1日が終わっって放課後…。
『佳祐〜! 帰ろうぜ!』
『別に今日は予定もないし…帰ろうか』
そして二人は学校から続いている大通りから一本ズレた狭い路地を歩いていた。二人の家はいわばお向かいさんなので帰る方向も同じなのだ。
二人がたわいもない話をして歩いているといきなり大きな炎が降ってきた。二人は間一髪それをかわして炎の向かってきた方向を見た。
『なんだよ一体…。なぁ佳祐?』
『さぁ…?てかお前は誰だ!! 姿を見せろ!!』
すると建物の影から一人の男が現れた。
『今のをかわすとはなかなかだな。さっそくだがお前らには死んでもらう』
すると男は突然腰に付けてた剣を取り出し亮に向かって走っていった。
『死ね!闇の使者!』
男の剣が亮にあたりそうになった時、
カキーン
と、金属と金属がぶつかる音がした。
怖くて目をつぶっていた亮が目を開けるとそこには双剣で男の剣を防いでいる佳祐がいた。
『佳祐!?なんでお前がそんなもの??…銃刀法違反じゃないか!』
『なんかカバンに入ってたから…夢だと思っていたけど夢じゃなかったらしいぞ? あの世界。てか…ツッコむとこ違うだろ!』
男は剣を防がれた事が意外だったのか一度二人から距離をとった。
『まさか俺の剣を防ぐとは…。ではこれならどうだ?』
すると男は呪文のようなものを詠唱し始めた。
『我を取り巻く大気の炎よ。今その力を解放せよ…』
すると男の手の平に大きな炎が形づくられていった。
『ヤバいよな…? 魔法だぜ?』
亮が焦っていると、突然二人の後ろから声がした。
『お前らの力見せてみろ。お前らならできるはずだ』
『もしかして魔法を使えって事か!?』
と佳祐。
『しょうがない…やるか!いくぞ!佳祐!』
『おうッ!』
二人は意識を集中した…。