唯一の才能
魔王を倒した五英雄のうちの1人、カルロスの子供ミラルカには才能が無かった。しかし、父や周囲の人からの期待は大きく、それに応えるためにミラルカは血反吐を吐くような努力を重ね、第二の英雄世代と呼ばれる天才たちに並ぶ力を手に入れる。15歳になったミラルカは王立ルトリア学園に入学する。最初こそ長年の努力の成果で学年上位の成績を維持していたが、やはり才能という壁は大きく、3年生になる頃には学年最下位になっていた。それにともない、周囲のミラルカに対する評価も落ち、ついには『出来損ない』と呼ばれるまでようになった。だが、3年生に進学して一週間ほどたったある日の夜、今までの人生を大きく変えるある出来事に遭遇する
プロローグ
2020/08/09 21:55