表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
夏(旧)  作者: 雨世界
13/87

13

 遥の料理は家庭的でとても美味しかった。

 夏は一応一通り基本的な料理は作ることができたが、味は遥にまったくかなわなかった。

 食事が終わって食器類の片付けが終わったあとも、遥はノートパソコンを叩いているだけで、雛のところに行く様子はまったくなかった。

 どうやらあの子は食事も必要ないらしい。

 もしくは薬か、点滴でもうっているだけで十分な体なのだろう。もしかしたらどこかにコンセントでもあって、それで充電ができるのかもしれない。プラグコードが尻尾みたいだったら可愛いかもしれない。

 そんなことを夏は想像する。

「地上にある施設、見学してきた?」指を止めて遥が言った。

「ううん。してない。ただ歩いてきただけ」夏が答える。

「もったいないな。あれ、世界でもここだけの技術なんだよ?」

「知ってる。おかげで入るのにすごく苦労した」笑いながら夏が言った。

 キッチンの隣には寝室があった。

 そこにある長方形の白いベットで、遥は毎日の寝起きをしているらしい。部屋の中にはベットの他に白いタンスがあった。夏が部屋の中を見回している間に、遥はそこから真っ白なパジャマを一つ取り出したところで、ぴたっと動きを止めて夏を見た。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ