村での生活
村での生活
2ヶ月後エリックは試験を受けたが不合格だった
あとでわかったことだがエリックは異常感知のスキルを持っている。
これは比較的レアなスキルで人の状態異常、ダンジョン内では罠を見つけることができるなど優秀スキルだそうだ。
スキル1個で特待生になろうとは13歳、、、
まだまだ子供だな。
でもあの試験は10歳から16歳なら誰でも受験資格はある。
エリックはまだ夢を諦めていない。
そして俺もあと2年で受験資格を得られる。
俺も2年後に向けて準備をしてみようかな。
ここでの生活は満足している。同じサイクルの中に身を投じているだけだが、楽しくは生きている。
でも手元のお金は0のまま、、、
こんなんで大丈夫だろうか。
前世ではお金がないと生きていけないのだがここではなんとか生きていけているのがなんだか不思議だ。
何れにしても何か方法を考えねば、、、
とりあえず小遣い稼ぎができるように狩りくらいはできるようになっていたいな。
そんな思いから自由時間は近くの森行くようにしてウサギやタヌキなどの動物を狩るようにした。
売れるし、食べれるしいいことづくめだ。
そんなある日、森の中にある川の近くで一人の男性が絵を描いているのに気がついた。
年は50代後半か?
集中しているようで俺のことなんて御構い無し。
俺はどんな絵を描いているのか思わず眺めてみる。子供のせいか目はすごくいいのだ。
少し離れていてもすごく良く見える。
やばい!この人天才だ!!!!
それがその絵を見たときの印象だ。
これだけ離れていても絵の中に吸い込まれる。
意識が連れ去られる感覚だ。
自然と一体化してこの森全体が彼を受け入れているのがわかる。
そして俺が受け入れられていないことを感じる。
時間の流れの感覚を失う。
俺はどのくらいの時間この絵を眺めていたのだろう。
意識が戻り始めた瞬間
「何してるんだ?」と耳元で声をかけられる。
思わず「わああ!!」と叫んでしまう。
「あぁ、わりいわりい。脅かすつもりはなかったんだ」彼が謝る
「えっと僕はあの絵を眺めていました。邪魔したくないからここから眺めてました」
「絵が好きなのか?」
「はい。画家になりたいんです」
「じゃあ、また明日こい」そう彼は言うとその場を去った。
それもそのはず、もう夕方になっていた。