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魔法の打てない最強魔法使い  作者: ノーマニア
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村人になる


<村人になる>


ここで暮らすようになって気がつけば3ヶ月がたった。


日課はいつも一緒で朝起きて水を汲みにいく。教会でのお祈り、そして食事。

そして俺や子供達は寄付が多いお家のお手伝いなどに時々行く。

それ以外は自由時間だ。楽すぎる。

そんなことに焦りを感じたのは1週間後で日本人の体質のせいか何かをしないと心が落ち着かないのだ。

ここには俺の他に3人の子供がいる。

12歳のエリック

一番年上だから兄貴的な存在だ。

9歳のエレナ、

一目見てわかった。エリックが好きだ。女って9歳から恋をするんだとこの世界にきて一番の衝撃を覚えた。

7歳のウィル

一番下だから甘えん坊。今まで可愛がられてたんだろうなぁ。俺のことを自分より下だと思ってすごく嬉しそう。


まぁ色々あるけど一言で言えばみんな孤児で俺にも親切だ。


特にエリックは毎日2時間言葉を教えてくれる。

言葉はその土地に行けというけど本当だなぁ。言い間違いは多いけどエリックのおかげで結構話せるようになった。

そしてシスターも30分と短い時間だけれどこの宗教のことを教えてくれる。

日本で宗教って学校では習わなかったから結構面白い。

でも実際宗教を理解できてるのはエリックくらいじゃないだろうか?




*after a year *






変わらない日々。

多分俺はもう1年くらいこの村にいるのではないだろうか。

カレンダーがない。四季は感じるのだけれどここには四季という概念はなさそうだ。


いつも通り俺はシスターのお話を聞く。

なんだか今日のシスターは妙に笑顔が多い。

ご機嫌だ。30分のお話が終わり俺はいつものように頭をさげる。


そんなシスターが今日はカードを机の前に置いた。

シスターはこのカードについて説明してくれた。

これはDカードといい自分の能力などが全て示されるカードであり自分の身分書になるものだ。

 名前 年齢 出身 レベル HP MP 攻撃力 防御力 魔力 魔法防御 速さ スキルだそうだ。

名前と出身はすでに入力が済んでいた。

カードを持たされるとシスターは呪文のようなものを唱えるとカードはわずかに光だす。


そして5秒もしないで消えてしまった。


そこには


名前    サニー

年齢     7歳

出身   トルカ村

レベル     8

HP    120

MP      3

攻撃力    10

防御力    10

魔力    200

魔法防御  120

速さ     20

スキル    空欄







シスターは「カードを見せてください」とカードを見てくれた。


結果からいうとすごいにはすごいがバランスが良くないらしい。

まずMP3ではまだ魔法は使えない。

そして本来レベル8ならMPは20くらいで最低魔法でもMP10からのようだが、、、

ちなみにこの村には魔法が使えるのは神父とシスターだけのようでDカードを表示させる魔法と状態異常を回復することのできる魔法の2つだけ。

そして魔力200というのは少し危険で神父と相談しましょうとのことだった。



Dカードはこの世界唯一の身分証明書であり、これによって俺の年もわかり、カードを所持することで他の町や村にも行けるようになるのだ。本来このカードがないとどこの村にも入れないようだけど、ここは小さな村だからチェックなどはしてないようだ。

ちなみに犯罪者は名前が黄色もしくは赤になるようだ。

軽犯罪歴があるものは黄色、重犯罪は赤だそうだ。


この夜俺は神父に呼び出された。

カードを改めて見せ神父はありがとうと返してくれた。

「サニー、君は将来どうなりたいかい?」


その質問に俺は悩んだ。

本当は絵描きになりたい。

でもこの世界で学校なんて行けない。

俺は未だにお金を持っていないのだから。


俺は正直に「わかりません」と答えた。

すると神父は「なりたいものがないのかい?」と再度尋ねる。

俺は少し考えながら「僕は絵描きになりたいです」と答えた。

神父は微笑んで「いい夢だね」と答えてくれた。




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