表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
短編集  作者: 深海魚
1/11

バグだらけのゲームに転生だよ、やったね

世の中には、どうしようも無い物と呼ばれてしまう物がある。

それは小説や漫画、ゲームなど。

世に出た新作に、また不名誉な呼び名が付いたゲームがあった。


『どうしようも無い僕らの冒険物語』


元々の名前は『どうしようも無い』を除いたタイトル。

キャラメイクの多さやストーリーの濃さを歌ってリリースされたそれは、バグの巣窟でしか無かった。


そんな酷い作品にもユーザーは居る。

バグを楽しみたい者やチートを使いたい者。

そんな個性的な人々だ。


さて、そんなユーザーの中に一人の青年が居た。

バグを楽しみ、人々との交流を楽しむインドア派。

中学にも関わらずに、そのゲームに嵌まってしまった彼は学校をズル休みする程になっている。

所謂、ゲーム依存症だ。


見かねた親はパソコンを無理矢理破棄して、青年を連れ出す。

肌を刺す日差しと湿度の高い空気。

懐かしい車の排気ガスの匂いや土埃の匂いが青年の鼻を刺激した。


涼しかった家から、かけ離れた環境の外。

暑さに慣れていない体の青年は、すぐさま倒れた。


青年は、死んで転生するならバグだらけのあの世界が良いなと望んだ。

そしてバグだらけの世界を管理する事に疲れた神様は、丁度良いと思って彼を転生させる事にした。

そう、『どうしようも無い僕らの冒険物語』の管理神として。






青年は見慣れつつも、憧れた景色の中で目を覚ました。

思わず勢い良く起き上がる。



「夢じゃない、よな……?」



現実か分からずに思わず頬を引っ張れば痛かった。

青年の顔に、みるみると喜びが溢れる。


紫色の地面、赤い木の幹に青い葉。

オレンジ色の空と水色の雲。

現実世界とは違った色に満ちた世界は、バグが原因でそうなっている。


青年は道端を跳ねるスライムを片手で掴むと、違うスライムに向かって投げた。

ぶつかり、スライムは溶けていく。

これもゲームのバグ……なのだが、皆から珍しいシステムだと思われていた。


しばらく散歩したり、スライムを投げたりする。

気が収まった頃にポケットへ手を入れると紙が入っていた。

紙を取り出して広げる。

紙には、こう書かれていた。



『この世界の管理は君に任せた。』



青年のバグと戦う生活が幕を開ける……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ