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【泣くな、花ちゃん】

 思わず、弟の頭を叩こうとした花ちゃんだが


「ここで泣かれると、ママにばれるし。グッと我慢するし」


 そう心に決め、こぼれている花びらを拾い始めたのである。



「ふう、これで全部やし」


 一息ついて、両手の中の花びらを見た花ちゃん


「こっちのほうが泣きたくなったし」



「ただいまあ!」


 パパの帰りをひたすら待っていた花ちゃん、すぐに玄関へと向かい


「話あるし」



 再び二百円を手にした花ちゃん


「明日の金曜がラストチャンスやし!」



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