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【渡真斗クン、試験を受ける 1】

「すごっ! な、何で金魚がこんなにいるの?」


 春クンが目を丸くするのも当然だ。数は――五十匹を下らないのだ。


「夏祭りの金魚すくいで、渡真斗の網に自分から飛び込んできたし」


「うっそお?」


 思わず、渡真斗クンに目を向ける春クン


「この子って、何かオーラ持っているのかなあ?」


 当の本人は澄ました顔で、お気に入りの電卓を叩いて遊んでいる。

 

「そら知らんけど、頭いいのは間違いないし」


「うんうん。じゃあ、試してみよう!」



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