二百字掌編シリーズ 『続・二年三組、赤井花ちゃん』

【やったぞ、花ちゃん】

「ふわあ～何も釣れんし」

　その時、春クンが

「あ、当たった！」

　しばしの格闘の末、引き上げられたものは――

「やった！　バスだ！」

　初めて、それを目の当たりにした花ちゃん

「口、デカイし！　つか、自分ばっかりズルイし！　花ちゃんの、誰も食べてくれんし！」

「そ、そっか。もう、エサ食べられてるかも」

　そう言って、春クンが花ちゃんの竿を引き上げてみると――そこには

「知らんうちにメダカが釣れてたし！　魚だけに『ウオ！』やし！」