プロローグ
プロローグ
夢をみた。
それはかつて自分が歩んだ軌跡であり、もはや戻ることの叶わぬ程遠く次元という壁に隔てられたかつての故郷で過ごした記憶。唯一自分が『及川 始』と言う一人の人間であったと言う事への自覚であり、自認であり、そして『縁』である。
そして、いつもその夢の終わりは変わらない。いつだって終わりは唐突に、自分の望む望まぬに関わらずに何にだって訪れる。
自分の命でさえそうなのだから。
こうして何度も自分の『死』と言う場面を見ることになるのは、自らへの戒めなのかもしれない。いずれ訪れる二度目の終わりから決して目を背けるなと言う自分自身への戒め、そしてその時になってから決して悔いる事の無いように今を生きていく為に新たに刻み込む誓い。
そろそろ時間だろうか。今日もまた新たな一日を、悔いの無いように今を生きて行こう。
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「ほら、起きろ朝だぞ!」
「う、うん?あ、おあよう、ヨスガ」
「ああ、おはよう、さっさと顔洗って朝の鍛錬に行くぞ」
「ふぁ~い」
あくび交じりに顔を洗いに井戸にいくその背中を苦笑交じりに見送りながら俺は、ベッドの上から飛び降りて四肢で床に降り立ち歩き出した。
さあ、今日もまた生きて行こう一匹の黒猫としての猫生を!
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始めて小説を投稿したTak1932です。ふっと思いついたネタを文章に起こしてみた物なので色々と抜けていたり、おかしな所もあるかとは思いますがそういった点を色々とご指摘いただけるとうれしく思います。
前述の通り始めての作品である為ちゃんと続けられるかは、自分でも分かりませんが完結出来るようがんばりますので、気長に見ていただけると幸いです。