詩、的なもの 白の果実 作者: だくさん 掲載日:2013/07/30 なにかを失う瞬間、僕はひとりで目を回した。 手の中で、頭の中で、回るせいで、視界がぐるぐると回転する。 腹が減って、満たそうと手を伸ばすと、いつしか僕の胃の中には自分の手が入り込んでいた。 掻き回して、僕は嗤う。 おいしい果実を身体に入れて、口の中だけに残った甘味を贅沢に食べ尽くした。 舌が踊る、僕の上で。 私も喰らいたい、と。 僕の上にはなにもない。 誰も、敵わないみたいに。 目を瞑った瞬間、僕はなにかを、失った。 僕はひとりで、世界を回した。