無題
「キラ…!! ユヤ…!!」
ヴィッツとアールがキラとユヤを引き連れマダラ洞窟・ダラス軍拠点地へと戻ってきた。
「ユウマ!ハルカ!」
四人は再開の喜びに浸っていた。
「この二人が助けてくれたんだ!すげー強いんだぜ!アールって人なんか魔法使えるんだ!」
「魔法…??」
「魔法はつい最近覚えたんだ、まだあんまり使いこなせてないからまだまだだけどな。」
まだまださっぱりだぜ、とアールは両手をあげた。
「この二人…すげーんだな…!」
ユウマは感心した。
「少なくともお前らよりは強いっつの!つか、お前らどっから来たんだ…?」
バサバサバサ!
「きゃあッ…!!」
「ハルカ!」
「ハルカ!」
「ハルカ!」
上空から急降下してきたあのトカゲ人間にハルカは捕らえ、そのままそのトカゲ人間は飛び去っていった。
「ハルカが…!!」
ユウマ達が慌てふためいていると巨大な影がユウマ達を覆う。
「大人シクシテロヨナ。」
「皆ッ!! 上だッ!!」
ヴィッツの呼びかけと同時に黒炎がユウマ達を襲う。
「洞窟の中へ行くんだ…!!」
アールが皆に呼びかけるが、
「おい!お前ら!どこ行くんだ!」
ユウマとユヤ、キラはさらわれたハルカを追いかけてしまった。
「アール!足止めはオレがする!洞窟の中行ってネロさん達に…!!」
「遅イ。」
巨大な火竜は見た目とは裏腹に驚異的早さでヴィッツを鋭い爪でひっかき飛ばした。
ヒュゥン!!
ガシュ!!
「ぐぁッ!!」
「ヴィッツ!!」
「いいから早く行け…ッ!!」
ひっかき飛ばされたヴィッツは木に叩きつけれ地面に転げ落ちたがすぐさま立ち上がり火竜の肩目掛け両手剣を投げ飛ばした。
「食らえ!!」
ヒュゥン!! ヒュゥン!!
ガキィン!! ガキィン!!
ヴィッツの放った両手剣は火竜の硬い皮膚に突き刺さることはなく、無惨に跳ね返された。
「ぐぁぁーーーッ!!」
火竜はヴィッツに向け黒炎を吹き散らした、ヴィッツは真正面から受けてしまいその場で倒れた。
「マダマダ弱いナ。」
巨大火竜ダグラスはヴィッツを倒すとマダラ洞窟内には入らず、そのまま上空へ飛び上がり、洞窟周辺で待機していたリザバードの軍勢に号令をかけた。
「ギュオオオオーーーン……!!」
洞窟周辺で待機していたリザバード五十体は一斉に洞窟内へと入っていった。
「バカ共ガ、ワザワザ自分達カラ袋ノ鼠ニナルトワナ。」
洞窟内へ入っていったリザバード五十体が洞窟から氷の塊となり吹き出てきた。
ゴオオオ…
「何ィ…!?」
上空で浮遊しながらその様を見ていたダグラスは森周辺で待機している二百体のリザバードに号令をかけた。
二百体のリザバードは一斉に洞窟へと向かった。
「コレデオ終いダ。ン……!?」
洞窟内へ入っていくリザバード達は次々に氷の塊となり、洞窟の外へ放り飛ばされていく。
「厄介ダナ…氷竜連レテ出直スカ。」
ダグラスは何処かへと飛び去っていった。
「ヴィッツ!!大丈夫か…!!」
アールは洞窟から出るとすぐ様ヴィッツのもとへ駆け寄った。
「はぁ……はぁ……」
「まだ息はある…!! 回復すりゃ大丈夫だな!!」
「アール、これを使え。」
ネロはアールに全快草を渡し、ヴィッツに使わせると、虫の息だったヴィッツは一瞬にして全快回復した。
「ぐおー!!完敗だぜ!!あの火竜、次会ったらただじゃおかねー!!」
「ヴィッツ…!!」
「おい!!アール!! キラ達どーすんだよ!?」
「あ…!!」
「ん?何かあったのか?」
アールはネロに事情を説明した。
「連れ去られた…だと!?」
「アール!! 早く行くぞ‥!!」
「でもまたモラルド人達が洞窟を…!!」
「早く行ってこい!お前らなんかいてもいなくても同じだ!」
「分かりました…!!すぐ戻ってきます…!!」
「おう!!」
ネロに背中を押され、アールとヴィッツはユウマ達を追いかけることに…
一方、ユウマ達は…