無題
「ぐ…ぐはぁ…ッ!!」
何者かに後ろから首を掴まれユウマは持ち上げられていた。
「ユウマ…ッ!!」
背中には翼が生えて、トカゲのような頭や皮膚、しかし、人間のように二本足で立つ何者かは二メートル以上の体長はあった。
そして驚くべき事に、モンスターのような外見の何者かは言葉を発した。
「オマエラガハンランシャタチカ??」
「モンスターが…喋った…!?」
キラ達は驚愕した。
「ユウマッ!!」
ユヤは、ユウマの首を掴み持ち上げらる何者かの腕に矢を放った。
ビュンッ!!
「…!!」
ズシュッ!!
「アブナイアブナイ。」
「ぐぁぁぁぁっ!!」
ユヤの放ったボーガンの矢は、持ち上げられているユウマの腕に突き刺さった。
「ユウマッ!!」
ユヤはユウマの名前を叫んだ。
「うぉらぁッ!!」
ザシュッ!!
「グォッ…!」
何者かがユヤに気を取られている間にキラが何者かの腕を斬りつけ、ユウマを逃がし、離れさせた。
「おらぁッ!!」
キラの動きは止まらず、そのままその何者かに斬りつけ続ける。
ザシュッ!! ザシュッ!!
「ユヤ!!」
「うん!!」
ユヤも矢を放つ。
ビュンッ!! ビュンッ!!
ズシュッ!! ズシュッ!!
「ヌォ…ッ!!」
何者かはキラとユヤの猛攻に耐えきれず倒れ、消え散った。
「はぁはぁはぁ…まだいるぞ!!気をつけろ!!」
キラが皆に警戒を呼び掛けた。
バサバサバサ バサバサバサ
「あと二体…!?」
「ユウマッ!!ハルカ連れて先行けッ!!」
「わ、分かった…!!」
キラはユウマとハルカを森の奥へ先に行かせた。
バサバサバサ バサバサバサ
二体の何者かが地に降りたった。
先ほど倒した何者かと同様の見かけ、翼の生えたトカゲ人間が言葉を発する。
「オマエタチモトラエルコトニスル。」
「お前ら……モラルド人か…ッ!!」
「モラルドジン…?ナンダソレハワ?」
「フィルドルドを占拠し、この世界を支配してんのはお前らだろ…ッ!?」
「…コンナセカイニキョウミワナイ。」
「じゃあなんで…ッ!?」
「シルヒツヨウワナイ。」
「…クソッ!! ユヤッ!! やるぞ!!」
「おーし!! やっちゃうかーッ!!」