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無題

ユウマ、ハルカ、キラ、ユヤは、

モラルド人に反乱を起こそうとしているダラスの若者達がいるという、『マゼラ洞窟』へ向かう事となった……そして、その、『マゼラ洞窟』があるという森にやってきた。




「はぁ…また森か…て事は、あのトビザル?とか、イノガシラ?とかがいるのか…。」


「どうしたユウマ? 今更怖じ気付いたか?」


肩を落とすユウマ、キラはユウマの肩にポンっと手を置いて言った。



「でも…元の世界に帰れる可能性があるわけだしな…多少の恐怖と震えは我慢するよ…。」



「ビビるなビビるな!オレとユヤがいるんだ!任せとけ!」


「ユウマ!任せとけー!」



「キラ君とユヤ君て本当の兄弟みたいだね!なんか仲良しでうらやましいなー!」



キラとユヤの仲良しさにハルカはうらやましさを感じた。



「ねえ!ユウマには兄弟とかいるの?」


ハルカはユウマに腕組みしながら言った。



「ぬぁは…!!」


ユウマは体を硬直させた。

肘に当たる胸の感触が…などと不埒な思いに顔が赤くなる。



「あれ?ユウマとハルカって兄妹だと思ってたけど…恋人なのか?」


くっつきあうユウマとハルカを見るとキラはそう言った。



「違う違う…ッ!兄妹でもなけりゃ、恋人でもねーよ…ッ!」


慌てふためきながら言うユウマを見たハルカが寂しそうな顔をした。



「そこまで否定しなくてもいーのに…。」



「へえ~…じゃあ、オレの彼女にしちゃおっかな~!ハルカみたいなかわいい女の子、タイプなんだよな~オレ。」


冗談混じりにキラは言った。  



「好きにすりゃいーじゃん…ッ!」



ユウマは腕に絡みついていたハルカを引き離した。



「え?ユウマ…!」


「じゃあ好きにしちゃうよ~…っと。」


キラはハルカの手を握り取りながら続けて言った。


「ハルカ、オレについてこい!」


「嫌ッ!!」



ハルカはキラの手から逃げ、ユウマの背中にくっつき、キラから隠れた。



「……。」


「……。」


ユウマとキラは黙ってしまった。



「ハルカはユウマが好きなんだねー!」


後ろで一部始終を見て、ユヤが笑顔で言った。



「……。」


キラは手を差し出したまま固まっていた。


「おーい…キラ…?大丈夫かー…?」


固まったままのキラを心配していると、



「か……可愛い……。」


キラがポツリと呟いた。



「は、はぁ??」


「惚れてしまったかも…。」



キラは顔をポワ~ンと赤らめながら言った。


「いやいやいや、拒絶されたのに!?」


「『嫌ッ!!』って言った時の顔が…ヤバい。」



「ユウマぁ…なんか…キラ君て…危ないかも…。」


「う、うん……コイツ…危ないな…。」



ユウマとハルカは引いた。



「ユウマには負けねーからな!」


「何がだよ…。つかハルカの可愛いさに気付くの遅いよ。」


「私って…可愛いーの…?」





「うん!可愛いー!」


「わーい!ありがと!チュッ!」


ユウマとキラが答える前に後ろにいたユヤが一番に答え、ハルカからホッペにチューをされているのをユウマとキラはうらやましそうに見ていた。


「……。」

「……。」




バサバサバサッ!!




「……!?」

「……!?」

「……!?」





「何…!?」


ハルカはユウマの背中に身を寄せ隠れた。



「何かが…飛んでくる…!?」


ユウマはハルカをかばいながら剣を構えた。



「ハルカぁぁぁ…オレの背中に隠れてくれぇぇぇ…。」


「キラ?大丈夫か?」



ハルカに本気で惚れ込んでしまったらしいキラを本気で心配するユヤだった。



「キラ…ッ!!後ろ…ッ!!」


ユウマがキラの後方から飛んでくる何かに気付き、注意を促した。



「はいよッ!!」


キラはユウマの注意の前から気付いていたらしく、ユウマが言ったと同時に上体を後方にひねり返しながら剣を横振りさせた。



ヒュゥン!!



ガシュッ!!




「グエッ!!」



キラの剣が何かを斬り裂く。


「食らえ!!」




ビュンッ!!



ズシュッ!!





キラの剣が何かを斬り裂くと同時に、ユヤが放ったボーガンの矢が何かに突き刺さった。




「は…早ぇ…!!」


「スゴい…!!」




キラとユヤの俊敏な攻撃にユウマとハルカは目を丸くし驚きをあらわにした。




「ハルカ…オレに惚れたか?ん?」




「キラ!上…ッ!」


ユウマがキラに注意を促す。



「ぬぉ…ッ!! ん……??」


キラは上に向かい剣を突き上げたが、上には何もいなかった。



「ユウマぁぁ…」


「悪い…気のせいだった…!」


「いやいやいや!今の絶対わざとだろ!?」


「ごめんごめん!つか、本当強いんだな!」



「皆ッ!! まだ気抜かないでッ!!」


ユヤが何かに気が付き、ユウマとキラに注意した。



「きゃあッ…!!」



ハルカは何者かに捕らえられてしまった。



「ハルカ!」


ユヤが矢を放つと同時にキラも飛び出した。



「ハルカぁあッ!!」



ズシュッ!!



ガシュッ!!




「グエエッ!!」



ユヤの矢は何者かに突き刺さり、キラの剣が何者かを斬り倒した。



「キラ君…!!」


「ハルカ! 大丈夫か!?」



キラはハルカを捕まえ、胸に引き寄せた。



「まだ何体かいるぞ!油断するな!」




「ぐあぁ!!」



「ユウマ!!」




























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