33/41
火山島ディナミット
光龍イルミネントを倒したフィーロは、近くの村の宿でしばしの休息を取った。
そして、西の港町ヨクトレイルに向かうと、船で火山島ディナミットへ出発した。
火山島は赤龍ネスの住処であり、今は鉄龍イーロンもそこにいるという。
火山島ディナミットが見えてきた辺りで、フィーロの目に飛行船の姿が映った。
「龍騎士団がいるのか」
……逆説的に考えて、これは鉄龍イーロンか赤龍ネス、どちらかがいないのだろう。
龍騎士団は、二つの龍を同時に相手取ったりはしない。
龍騎士団に気づかれないように、こっそり船を裏手につけ、様子を伺う。
すると、彼らは島の奥から何やら引っ張り出していた。
それは、金銀の財宝だった。
そして、どうやら目当ての龍は両方いない様子だった。
つまり、龍の留守を狙って、赤龍の宝を奪っていたのだ。
フィーロが光龍イルミネントを倒すために、宝を盗んだのとは訳が違う。
「……龍騎士団と言うよりも、盗賊だな、あれは」
どうしようかと迷ったが、結局フィーロはそのまま彼らの前に姿を現す事にした。
これでも龍の魂を宿しているし、それなりの矜持というモノが彼にはあった。
盗賊如きに遠慮はいらない。




