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12 復讐のためのものではない

 職場では後輩ができ、部下もできた。あたしは部下が失敗しても怒らなかったし、指示はしたが、叱らなかった。また怒鳴ることもないが、あまり笑うこともなかった。ただ事実だけを忠実に記録に残した。

 数か月後、その記録が賞与支給前の人事評価の資料として使われたようだ。所属部長から称賛された。

「営業成績はもちろんだが、最近、課内全体の雰囲気が良くなってきたし、なにより君が保管していた資料がかなり役立ったよ」

「えっ?そうなんですか?それはよかったです。ありがとうございます」

あたしは無理に笑顔を見せて頭を下げた。

 その日の夜、自宅で少し黄ばんできた紺色表紙のノートを開く。白いページが少なくなってきた。

日付。場所。出来事。所属部長名。

《あたしは同じことをしない。その代わりに残す。復讐のためのものではない》

それでも過去のページは、すべて残っている。それを使うかどうかを決めるのはあたしだった。


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