アリシアのポーション製造。10
「アリシア様が食べやすいように、シチューなのです! シチューにパンを付けて柔らかくして食べるのですよ! ご主人様もアリシア様と同じようにして食べるのです!」
セリアはベッド近くの小さなテーブルにシチューの入った深めの皿とパンの乗った皿を置く。
「ありがとうセリア」
「失礼しますなのです!」
丁寧にお辞儀をしてからカートを押して部屋を出て行った。
アレクはシチューの入った皿を手に取ると、スプーンですくって私の口元に差し出す。
「ほらアリシア……口を開けて……」
「……ア、アレク!! 恥ずかしいわよ……」
「病人がなにを言う。それにフランが幼い時に良くやっていた……ほら、アリシア……」
アレクは私の口元にシチューの乗ったスプーンを差し出してくるので、恥ずかしかったが仕方なく私は口を開けて彼に食べさせてもらった。
「んっ……美味しい……」
「そうか……なら、良かった」
アレクは嬉しそうに微笑んでそう言うと、また次々に私の口にスプーンでシチューを運ぶ。
「んっ……アレク……ありがとう……」
「気にするな……早く元気になってくれ」
アレクは微笑みながら私にそう言った。
パンもシチューも食べ終えると、アレクは私の肩を抱いた。
「……アリシア」
「ちょっ、アレク!?」
「少しだけ君とこうしていたい……」
私の肩を抱いてベッドに座るアレクに、私もなんだかんだでこうして肩を寄せ合っていると安心する。
こうしていると、彼の体温だけじゃなく心臓の鼓動までもが伝わる気がする。
私の鼓動も早く脈打っているのが自分でも分かる。
アレクは黙ったまま私の体を引き寄せて優しく抱きしめると、アレクが耳元で囁くように言った。
「好きだ……アリシア。ずっと、俺の傍にいてくれ……」
「はい。もちろんです……私もアレクが好き……」
アレクと私は顔を見合わせながら微笑むと唇を重ね合わせた。
私はアレクを抱きしめると、彼の体温を感じながらキスを続ける。
「んっ……」
私とアレクの唇が離れると、二人して自然と笑みがこぼれた。
アレクは私を優しく抱き寄せて言った。
「……アリシア。今日はゆっくりと休め。俺は別の部屋で寝るから……」
そう言って離れたアレクの服を無意識に私の指が掴んで放さなかった。
「……アリシア?」
「アレク……だめ。いかないで……」
アレクは私の言葉を聞くと、にっこりと優しく笑う。
「分かった。なら、一緒に寝よう……」
「うん……ありがとう。アレク……」
「全く、甘えん坊なお姫様だ……そんな君も好きだがな……」
アレクはそう言うと私を抱きしめるようにベッドに入った。
彼は私を抱きしめた状態で体を横にする。
「アリシア……おやすみ……」
「……ええ、おやすみなさい」
そう言って私とアレクは眠りに就いた。




